出典書籍
西暦1600年 明時代 『内科摘要』 by薛巳 →処方使用期間:417年間
【適応症】冷え性、虚弱体質、更年期障害、血の道症、月経不順、月経困難、不眠症、胃神経症、胃アトニー症、胃下垂症、胃拡張症、便秘症、湿疹、神経症、流産、中絶、卵管結紮後の血の道症、慢性肝炎、肝硬変症、手掌角化症、口内炎、虚弱者の便秘、自律神経失調症、膀胱炎、尿道炎、帯下、不妊症、かんしゃく持ち(怒りやすい)、産後口内炎
次の症状のいくつかある方は、加味逍遙散が良く効く可能性が大きいです。
不定愁訴が多いタイプに!
●コタロー 加味逍遙散料 エキス細粒(医療用)は、イライラなどを起こしたり、時には冷えたり、あるいは肩がこったり、便秘したりという、多彩でしかも症状が一定しない、女性に多い、いわゆる不定愁訴(ふていしゅうそ)に効果がある漢方薬です。
①神経を使う為に、何となくイライラする方
神経を使い過ぎ、ストレスが蓄積している為に、相手の話も聞かずに、一方的に自分からペラペラとしゃべる人。更年期でイライラしている人にも用いられます。
②月経が一定せず、月経前になると体調が乱れる方
月経周期が早く来たり、遅く来たりして一定しない。月経前に調子が悪くなる月経前緊張症などにも使います。
③上半身が急に熱くなって汗が出て、その後急に寒くなる。のぼせやすく、些細なことが気にかかり、イライラして不定愁訴が多い方に用います。
●肝機能を高めたり血圧を下げたりする作用がありますので、その適用範囲は幅広く、男性にも使用します。
●本剤は、漢方の古典「内科摘要」(ないかてきよう)、「女科撮要」(じょかさつよう)(いずれも明代)収載の処方に基づいて作られたエキスを、飲みやすく顆粒剤としたものです。
●本方は基本処方である逍遥散に、牡丹皮、山梔子を加えたもので、加味逍遥散又は丹梔逍遥散と言います。なお、逍遥散も『和剤局方』に収載されている処方で、不安、不眠、突然上半身に現れる灼熱感、怒りっぽいなどの逍遥性の神経症状に用いられます。そこで適応となる病態に基づいて逍遥散と名付けられたと推察されています。
●体力が弱い婦人の冷え症・月経不順等に使用します。
●逍遥散に山梔子と牡丹皮を加え、昔から婦人の不定愁訴症候群や更年期障害によく用いられてきましたが、女性に限らず、
①心気症的傾向の不定愁訴
②柴胡剤と駆瘀血剤の証を併せ持つ虚証
に広く用います。
●本方は気血両虚で肝鬱化火の方に対する処方です。
●血液循環をよくして体をあたためる一方、のぼせなど上半身の熱をさまします。また、ホルモンのバランスを整える効果も期待できます。どちらかというと女性向けで、体が虚弱で疲れやすく、イライラや不安感をともなうときに向きます。
西暦1600年 明時代 『内科摘要』 by薛巳 →処方使用期間:417年間