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食養生  食養生1

食養生

 半夏瀉心湯は、体質: タイプです

養生法

●料理が薬(くすり)になる膳=薬膳
●薬膳=食べる方の体質に合っている食事料理
●薬膳は中華料理とは限りません。日本の日常の食材で作れます。

●主食には、雑穀入りのご飯にしましょう。海藻、きのこ、根菜を使用すると良いでしょう。

 養生法

水分をとり過ぎないようにし、利尿作用の高いとうもろこしなどの食材を食事に取り入れましょう。
体を温める食材もおすすめです。
階段の昇り降りや自転車こぎなどの運動で、汗をかく習慣をつけましょう。



次の食材を積極的にご利用ください。

 漢方食材

陳皮

 薬味etc.

 穀類・豆類

 野菜・キノコ

なす(茄子)

 果物・木の実

 魚介・海藻

さんま(秋刀魚)

 「水」の代謝が悪くなって、身体内に水分(津液)が溜まっている


津液の代謝が悪くて、体内に水分がたまった体質です。水分の代謝には脾、肺、腎臓が関係していますが、とくに腎臓の働きが低下していると、水分が体にたまりやすくなってしまいます。また、肺と脾に異常があると、むくみや喘息などの症状も現れてきます。

脾、肺、腎の働きを正常にするために、気を巡らす作用のある食材をとりましょう。さらに利尿作用のある食材で不要な水分を体外に排出します。この体質の人は冷え症の場合が多いので、体を温めるものをとり、運動をして代謝を上げましょう。

 調味料

 飲 物

コーヒー(珈琲)

 薬膳茶

 食物繊維たっぷりの食材を

痰湿タイプの人には、便通や排尿をよくする食物を使い、脂肪や水分の排泄を促して、体にたまった「痰湿」を取り除くことが肝心です。その役割を果たす食物が、食物繊維に富んだ玄米、麦、雑穀、海藻、きのこ、根菜です。

食物繊維は、人間の消化酵素では消化されにくい食品中成分の総称です。腸内で老廃物や水分を吸収し、便として体外に排出するはたらきがあります。また食物繊維が多い食物は、よく噛まなくては食べられない食品が多く、過度な食欲と食べすぎを抑えてくれます。肥満予防、高脂血症や動脈硬化の予防、整腸作用など、痰湿の症状を予防しととのえるのにぴったりのはたらきをしてくれるのです。

逆に、気になるコレステロールを増やす食物は、肉、脂っぽい食物、甘い食物です。痰湿タイプの人はなるべく控えましょう。

 む<みが強い痰湿の食材を

中医学では、のどが渇いて水が飲みたくなったときに飲めば十分に必要量を摂取できるとされていますが、最近は水のペットボトルを携帯して暇さえあれば水を飲む人がいます。しかし痰湿ならそれはタブーです。飲みすぎる傾向が強い痰湿は、逆に抑えぎみの飲水が適量でしょう。

また水分や糖分を多量に含む果物も、とりすぎると、むくみの原因になります。一日に1個ぐらいにしましょう。

おすすめの食性・食味は、「平温涼性」と「甘味」「辛味」「鹸味」です。身体に熱がこもる熱タイプの痰湿は、冬瓜(とうがん)、緑豆、緑豆春雨などの涼性の食材で熱を冷ましましょう。

 避けたい食材

●肉類、たまご(鶏卵)の黄身、魚卵、脂っぽいもの、甘いもの(ケーキ類 etc.)、味の濃いものは避けましょう。
●炭酸飲料、水分(とくに冷たい飲みもの)、酒類は控えめにしましょう。
●チョコレート、生クリームは控えめにしましょう。

ツボ(経穴)  ツボ(経穴)1

 半夏瀉心湯は、体質: タイプです

ツボ(経穴)

●気になる不調を自分で手軽にケアする方法として、おすすめなのが『ツボ』(経穴)です。

数千年の歴史を持つ中医学(東洋医学)の治療法です。

WHO(世界保健機関)の主導でツボの名称統一を行うなど、最近は世界的にも関心が高まっている治療法です。

「お茶で一服する」「トイレに立つ」といったタイミングでツボを押すことを、ぜひ習慣化しましよう。その場で不調を解消できるだけでなく、病気への抵抗力や免疫力を日々、高めていくことが可能です。

 陰陵泉(いんりょうせん)

陰陵泉(いんりょうせん)

水分代謝を高めて、むくみを取る働きがあります。

 つぼの見つけ方

ひざの内側にあるツボです。くるぶしから手を上に滑らせ、親指が止まったところです。

 つぼの押し方

少し強めに押したり、さすったりして刺激してください。


ツボ

 豊隆(ほうりゅう)

身体に滞った老廃物を出す作用があります。

 つぼの見つけ方

外くるぶしと膝の中間にあるツボです。

 つぼの押し方

左右の親指を重ねて少し強く押してください。

経穴

 「水」の代謝が悪くなって、身体内に水分(津液)が溜まっている

津液の代謝が悪くて、体内に水分がたまった体質です。水分の代謝には脾、肺、腎臓が関係していますが、とくに腎臓の働きが低下していると、水分が身体にたまりやすくなってしまいます。また、肺と脾に異常があると、むくみや喘息などの症状も現れてきます。

脾、肺、腎の働きを正常にするために、気を巡らす作用のある食材をとりましょう。さらに利尿作用のある食材で不要な水分を体外に排出します。この体質の人は冷え症の場合が多いので、体を温めるものをとり、運動をして代謝を上げましょう。

 中カン(ちゅうかん)

中カン(ちゅうかん) 胃腸の機能を高め、代謝アップの要となるツボです。

 つぼの見つけ方

みぞおちとおへその真ん中にあります。

 つぼの押し方

両手のひらを重ねてゆっくり押してください。


ツボ

 太白(たいはく)

太白(たいはく) 消化器の既往を助け、水分代謝をよくするツボです。

 つぼの見つけ方

足の親指の根元にある骨のすぐ後ろにあるくぼみです。

 つぼの押し方

指先で強めに刺激します。


ツボ

 足三里(あしさんり)

足三里(あしさんり) 元気を生み出すツボとして有名です。胃腸の調子を整える作用もあるので、胃もたれしやすいときも良いです。

 つぼの見つけ方

ひざの皿の外側にあるくぼみから中指4本分下にあるツボです。

 つぼの押し方

かるくもんだり、温かいシャワーを当てて刺激すると気持ちよいです。

生活改善アドバイス  生活改善アドバイス1

 半夏瀉心湯は、体質: タイプです

生活改善アドバイス

●世界の伝統医学の中でも、最も理論体系が整い、豊富な治療手段を備え、長い経験の蓄積があり、実用性の高いのが中医学(東洋医学)です。

この医学は病気の治療ばかりでなく、養生思想も内容が豊かで、病気の予防や健康増進にも活用できます。

その大きな特徴は、一人一人に合わせたやさしい眼差しで、各個人の体質を見極め、体質や体調に合った養生や生活改善を提案することです。

 生活環境対応

食べすぎや運動不足の傾向があり、太りぎみの人は、痰と呼ばれる余分なものが体内にたまって、体内の気と血の巡りが悪くなっています。

痰とは、西洋医学でいう過剰なコレステロールや中性脂肪のようなものです。体がだるいからと動かないでいると、疲労感が増して動きたくなくなる、という悪循環におちいります。

だるくても、がんばって体を動かしましょう。腹八分目を心がけ、肥満を解消することで、元気に活動できるようになります。

梅雨時

 気候に応じて食生活を調整する

このタイプは、湿度の高い梅雨時や夏、低気圧が近づいてきたときなどに体調を崩しやすい傾向があります。体が重い、肩がこる、などの症状を予防するためには、湿気の多い時期や台風の季節には、特に食事に気をつけ、腹八分目を心がけることが大切です。

また、水分のとりすぎはそれだけで体調を崩す原因になるので、しょっぱいものは控えて、のどの渇きを予防するようにしましょう。

養生訓

 「水」の代謝が悪くなって、身体内に水分(津液)が溜まっている

津液の代謝が悪くて、体内に水分がたまった体質です。水分の代謝には脾、肺、腎臓が関係していますが、とくに腎臓の働きが低下していると、水分が身体にたまりやすくなってしまいます。また、肺と脾に異常があると、むくみや喘息などの症状も現れてきます。

脾、肺、腎の働きを正常にするために、気を巡らす作用のある食材をとりましょう。さらに利尿作用のある食材で不要な水分を体外に排出します。この体質の人は冷え症の場合が多いので、体を温めるものをとり、運動をして代謝を上げましょう。

 スポーツ利用法

階段歩行

 入浴とちょっとした運動を毎日の習慣に

発汗は、身体に溜まったよぶんな水分や老廃物を出す有効な手段です。

できれば、じわりと汗をかくようなスポーツがよいのですが、時間がない場合には、エスカレーターはやめて階段を使う、夕食の後に散歩をする、家でも簡単にできるダンベル体操を続けるなど、毎日の空き時間を利用した運動をしましょう。

そして、夜はゆっくりお風呂につかり、たっぷりと汗をかくようにしましょう。

 備考

(remarks)
瀉心湯3兄弟の処方
半夏瀉心湯には、構成する生薬は同じでも、甘草が主薬となる「甘草瀉心湯」と、生姜を加えて主薬とする「生姜瀉心湯」という2種類の兄貴分的処方があります。甘草瀉心湯は、甘草の量を1g増やすだけですが、1日に数十回もトイレに通うようなひどい下痢に効果があり、そのための不眠も改善されます。さらに、胃腸だけでなく、声が枯れてしまうようなノイローゼや夢遊病まで治った例があるそうです。
また、生姜瀉心湯は、半夏瀉心湯の乾姜2gを1gにして、新たに生姜を2g加えた処方です。胸の中が苦しく吐き気がする、胸焼けがするといった症状に効き、女性の場合は悪阻(つわり)にも効果があります。
このように、生薬の量を少し増減するだけで効力の方向転換ができる処方があります。今回の瀉心湯3兄弟は、主薬となる生薬を増減しただけですが、効能は上記のように異なってくるのです。

胃腸炎
ストレスからくる胃腸炎を治療
半夏瀉心湯は、体力が中ぐらいの人に適した胃腸薬です。
この薬が合うのは、体が弱いわけでもないのに、食べ物がみずおち辺りにつかえている感じがして、食欲が落ちることがある、という人です。吐き気がして、実際に吐いてしまったり、おなかがゴロゴロと鳴って下痢をしたりする場合もあります。また、人によっては、みずおち辺りでポチャポチャと水の音がすることもあります。全般的に、胃の周辺に違和感がある状態といえるでしょう。以上のような症状の人は、いつの間にか首の付け根(特に後ろ側)や肩がこっている、または張っていることが多くなっています。
胃が悪くなる原因はさまざまですが、その多くはストレスからくる消化不良と考えられ、下痢、胃下垂、胃腸炎、神経性胃炎、神経症などが起こります。
半夏瀉心湯の主薬である半夏は、乾姜とともに胃や腸内に停滞した水分を処理し、大棗と人参は精神不安を解消します。また、苦みの強い黄連には、胃の中の熱を取り去る働きがあります。このほか、残りの黄ゴンと甘草を合わせ、全7つの生薬が互いに作用し合い、荒れた胃腸を滑らかに治療してくれます。
下痢にも便秘にも効く漢方薬の作用
漢方薬が相反する症状に有効なのは、「本来持っている体の働きを、正常に整えようとする作用があるから」で、これはよく知られている事実です。半夏瀉心湯もそのひとつで、下痢を改善しますが、便秘にも効果があります。
半夏瀉心湯を使って治せる下痢は、原因がストレスであることが多く、神経的にまいって消化不良が起こり、下痢になってしまったときです。また、その逆に、便秘が目標となることもあり、何日も続くような慢性的な症状ではなく、日によって精神的に緊張したり、悩んだりすることで、便通が一定でなくなるといった便秘にも効果があります。
このように、半夏瀉心湯は胃腸の働きを正常にし、精神的なストレスを取り去って、安定した便通になるように働きかけるのが本来の作用なので、精神的なストレスから生じている下痢と便秘ならば、相反する症状であっても効果が出る両面性のある処方といえます。

大腸がん防止の生活術

女性の場合は、乳がんに次いで罹患者の多い大腸がんです。また、死亡数では大腸がんが1位となっているんです。決して人ごとではありません。 大腸がんのリスクを上げるといわれている要因を、国立がん研究センターの情報を基にまとめました。

肉や魚の焦げ目を平気で食べている
肉や魚の焦げ目を食べると「がんになる」と聞いた事がある人も少なくないと思います。焦げ目に含まれている“ヘテロサイクリックアミン”と呼ばれる物質には、大腸がんのリスクを高める恐れがあるそうです。 まだ、根拠は不十分だとされているそうで、神経質になり過ぎると何も口にできなくなってしまいますが、食事のときは念のため頭に入れておきましょう。

赤肉の食べ過ぎ
牛肉赤肉(食肉での「赤肉」は多くが筋肉組織であり、脂肪やスジが少なく赤く見える肉の部位)の食べ過ぎやハムやソーセージなど加工肉の食べ過ぎも大腸がんのリスクを高めると考えられています。国立がん研究センターが行った多目的コホート研究によると、女性の場合は特に赤肉の食べ過ぎが大腸がんリスク増大に影響を与えるということです。
食べ過ぎとはどの程度なのか意見が分かれるところですが、上述の研究では1日80g以上の赤肉を毎日食べた女性に大腸がんリスクの増大が認められたそうです。具体的な目安として、1日80gを意識するといいです。

日常的な運動不足
運動不足も大腸がんのリスクを高めるといわれています。前述の多目的コホート研究では、身体活動量と女性の大腸がんリスクに関連が見られなかったという研究結果がありますが、運動は一般的に肥満を予防し、胆汁酸分泌を抑え、免疫力を高めます。発がん物質を含んだ便の排出も促すので、普段デスクワークなどで体を動かす習慣のない人は、運動不足に注意しましょう。

大量の飲酒
アルコール女性の場合は、大量の飲酒が大腸がんのリスクとなると考えられています。大量の飲酒とはどの程度を指すのか一概には言えませんが、厚生労働省によれば1日平均純アルコールで20g以下が“節度ある適度な飲酒”になるそうです。女性の場合は男性よりアルコールを処理する働きが弱いため、その半分程度が理想的という意見もあります。具体的には350mlの缶ビールを1日1本以下に抑えるといった感じです。

大腸がんのリスクを減らしてみてください。

判定  類方鑑別

【半夏瀉心湯類似処方の紹介】…次の方剤は、使用目的が半夏瀉心湯に比較的近い方剤です。あなたの症状とともに、比較検討してください。

黄連解毒湯   …より実証、心下播はあるが、腸鳴下痢等の水気の症状がない。のぼせが主徴。(心の実火、血熱証)

平胃散   …心下部膨満感、食欲不振、時に下痢をみるがより虚証。(脾胃気滞)

安中散   …虚証、心下部痛や胸灼けがある。裏寒の症状がある。(裏寒胃痛)

六君子湯   …元来、胃腸虚弱、脾虚と疾飲の症が著明。(脾虚痰飲)

人参湯(理中丸)   …心下痞(自覚的なつかえ)があるが、より虚証で裏寒が著明。(脾陽虚)

茯苓飲   …体力中等、胃腸虚弱、痰飲の証が著明でよく胃液を吐く。(胃痰飲)

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