出典書籍
西暦1172年 宋(金)時代 『黄帝素問宣明論方』 by劉完素 《宣明論方》ともいう。15巻。《素問》一書の病名および病候の整理、分析をして処方を制定したものである。この種の臨床治療への結合の方法は《黄帝内経》の研究に新らしい道を提供したものである。また彼の治療大法である寒涼、降火益陰の偏重をも反映させた著作でもある。→処方使用期間:845年間
【適応症】高血圧の随伴症状(動悸、肩こり、のぼせ)、肥満症、むくみ、(常習)便秘、胃酸過多症、心臓衰弱、動脈硬化、高血圧、脳溢血、腎臓病、痔疾、慢性腎炎、湿疹、糖尿病、皮膚病、蓄膿症、中風予防、脱毛症、頭瘡、ネフローゼ、膀胱炎、梅毒、性病、喘息、癲癇、フルンケル、カンブンケル、慢性湿疹、蕁麻疹、酒渣、歯痛。
次の症状のいくつかある方は、防風通聖散が良く効く可能性が大きいです。
●体力充実な方の便秘・肥満症・高血圧の随伴症状に使用します。
●元気で、エネルギッシュな方でも、食生活の偏りや運動不足が続いたりすると、身体の代謝機能が落ち、お腹を中心に皮下脂肪が多くたまり、便秘がち、といったことで身体の不調を訴えるようになることが多いものです。
●これは漢方では「臓毒証」体質といって、高血圧などの生活習慣病にもつながりやすいものと考えています。
●ウチダ防風通聖散料煎じ薬は、便通、肥満を改善する漢方薬です。また、高血圧に伴う動悸、肩こりやのぼせなどにも効果があります。
●防風通聖散には、18種類もの生薬が使われています。これらの生薬の精妙な相互作用で、肥満によって体内にたまった病毒を取り除き、糖尿病や高血圧などの生活習慣病を改善します。体力があってがっちりとした、いわゆる固太り体質の人に適した漢方薬で、体力のない人や胃腸の弱い人には向きません。
●本剤は、中国栄代の医書「宣明論」(せんめいろん)中風門に収載の処方に基づいて作られたエキスを、飲みやすく煎じ薬としたものです。
●本方は18種類の生薬からなり、防風を主薬とします。防風は文字通り風ふう(外邪である六淫(六邪)の一つ)を防ぐ効があります。通聖とは聖人のことで、重要な薬という意味が込められています。
●臓毒を治します。本方は解表、清熱、攻下を兼ねた方剤で、外は風邪に感じ、内に蘊熱あり、表裏共に実した証を治します。
●脂肪肥り、中年肥りの体毒を発散、排泄させる薬方として有名です。
西暦1172年 宋(金)時代 『黄帝素問宣明論方』 by劉完素 《宣明論方》ともいう。15巻。《素問》一書の病名および病候の整理、分析をして処方を制定したものである。この種の臨床治療への結合の方法は《黄帝内経》の研究に新らしい道を提供したものである。また彼の治療大法である寒涼、降火益陰の偏重をも反映させた著作でもある。→処方使用期間:845年間
腹部に皮下脂肪が多く、便秘がちなものの次の諸症:
高血圧の随伴症状(動悸、肩こり、のぼせ)、肥満症、むくみ、便秘
食前または食間に服用してください。
食間とは…食後2~3時間を指します。
大人は1袋(1日分)につき水600ml(約3合3勺)を加え、あまり強くない火にかけ300ml(約1合7勺)に煮詰め、袋を取り出し、2~3回に分けて食前1時間または食間空腹時に温服します。
防風通聖散には、防風や麻黄など病因を発散して治す発散性の生薬を中心に、熱や炎症をさますもの、便通をよくするもの、無駄な水分を取り去るもの、あるいは血流をよくする生薬などがいろいろと配合されています。
【妊娠・授乳の注意】
●大黄、芒硝により、流早産の危険性があります。
●授乳中は、乳児が下痢をする場合がありますので、使用には注意が必要です。