出典書籍
西暦1253年 南宋時代 『済生方』 by厳用和 《厳氏済生方》ともいう。10巻。中風、中寒などと、内・外・婦人科など79篇で、先ず病候を述べ後に方剤を記している。作者が試用し有効だった450余首が選録されている。→処方使用期間:764年間
【適応症】慢性湿疹(乾燥した皮膚)、老人性皮膚掻痒症、かゆみ、皮膚掻痒症、痒疹、尋常性乾癬、皮膚炎、蕁麻疹
次の症状のいくつかある方は、当帰飲子が良く効く可能性が大きいです。
①乾燥して分泌物の少ないかゆみのある皮膚病に用います。
②皮膚がカサカサして鱗屑がありかゆみの強い皮膚病、アトピー性皮膚炎、老人性皮膚そうよう症に使用します。
●老年になると皮膚が乾燥気味になって、かゆみを訴えることがよくあります。
●また、老齢の方でなくても空気が冷えて乾燥してくる季節、皮膚がカサカサした傾向になったり、かゆみに悩まされる方も近年増えています。
●これらは漢方では血虚(けつきょ)(滋潤・栄養のはたらきをする血(けつ)の不足)に伴って起こっていると考えますが、ウチダ当帰飲子煎じ薬は分泌物の少ない湿疹、かゆみをおさえるお薬です。
●人によって服用する期間は異なりますが、1ヵ月程度の服用で完治するといわれる良薬です。
●本剤は、漢方の古典「済生方」(さいせいほう)収載の処方に基づいて作られたエキスを、飲みやすく煎じ薬としたものです。
●本方は10種類の生薬から成り、その主薬である当帰より名付けられました。なお、飲は冷服することを指し、子が付加された場合の意味は、頻回に服用するという取り方と、飲の音韻上の問題で収まりをよくするために付け足した文字であるという解釈があります。
●血虚、血燥による皮膚掻痒(血虚生風)を治す方剤で、四物湯の加方です。
●皮膚が萎縮乾燥して生じる老人性掻痒(そうよう)によく用いられます。
西暦1253年 南宋時代 『済生方』 by厳用和 《厳氏済生方》ともいう。10巻。中風、中寒などと、内・外・婦人科など79篇で、先ず病候を述べ後に方剤を記している。作者が試用し有効だった450余首が選録されている。→処方使用期間:764年間
冷え症のものの次の諸症:
慢性湿疹(分泌物の少ないもの)、かゆみ。
食前または食間に服用してください。
食間とは…食後2~3時間を指します。
大人は1袋(1日分)につき水600ml(約3合3勺)を加え、あまり強くない火にかけ300ml(約1合7勺)に煮詰め、袋を取り出し、2~3回に分けて食前1時間または食間空腹時に温服します。
当帰飲子は、主薬の当帰をはじめ、下記の10種類の生薬からなります。当帰と川きゅうと地黄は代表的な理血薬です。体の血行をよくして体をあたためるとともに、水分を保持する作用があります。防風と荊芥は発散性の生薬で、皮膚病の病因を発散して治します。また、滋養作用のある黄耆や何首鳥・しつ梨子は皮膚の栄養を高めるのに役立ちます。
【妊娠・授乳の注意】
●妊婦または妊娠の可能性のある人は、使用できない場合があります。