出典書籍
西暦1587年 明時代 『万病回春』 by{龍+共}廷賢 8巻。《内経》《難経》より金川四大家までの医学書を編纂したもの。上巻には総論、下巻には各論が記載されており、病証の種類も比較的多く、弁証も詳細で、方剤の選択も多い。→処方使用期間:430年間
【適応症】習慣性便秘、更年期症候群、打撲、肩こり症、高血圧症、月経不順、子宮内膜炎、痔核脱出、月経痛、腰痛、頭痛、めまい、墜落・追突による打撲傷、むち打ち症、脳溢血、片麻痺、喘息、バセドー病、虫垂炎、発狂、歯痛、痔疾、淋疾、神経性疾患。
次の症状のいくつかある方は、通導散が良く効く可能性が大きいです。
●食欲旺盛な方で便秘し、皮膚が暗紫色あるいは青黒い方に使用します。また、なかなか痩せない肥満症にも使用します。
●ウチダ通導散料煎じ薬は、漢方でいう瘀血(おけつ)の改善に用いるお薬です。瘀血(おけつ)は一種の血液循環障害と考えられ、打撲や外傷に伴う内出血や欝血(うっけつ)も瘀血(おけつ)ですし、慢性的な一種の体質として瘀血(おけつ)がみられる場合もあります。この場合、自律神経系や内分泌との関係も示唆されています。
●顔色が赤いとか、唇や歯ぐきが暗赤色を帯びている、といったことが瘀血(おけつ)の目安となる場合もありますが、このほか便秘傾向、下腹部を押すと圧迫感があるとか、更年期等にみられるようなイライラ、不安などの精神症状、身体の各部の疼痛や凝りなども一連の瘀血(おけつ)症状とみなされることがあり、ウチダ通導散料煎じ薬はこれらの緩解に効果があります。
●本剤は、漢方の古典「万病回春」(まんびょうかいしゅん)(明代)収載の処方に基づいて作られたエキスを、飲みやすく煎じ薬としたものです。
●本方は(おけつ)による諸疾患に適応されます。(おけつ)を散じ、血管中で停滞した血液の通りを良くし便秘を改善するという薬効より名付けられました。
●古方の桃核承気湯に匹敵する後生方の最も実証用の駆(おけつ)剤です。
●(おけつ)の症候に気滞の症候(胸苦しさ、腹満、便秘)を伴うものに用いられます。
西暦1587年 明時代 『万病回春』 by{龍+共}廷賢 8巻。《内経》《難経》より金川四大家までの医学書を編纂したもの。上巻には総論、下巻には各論が記載されており、病証の種類も比較的多く、弁証も詳細で、方剤の選択も多い。→処方使用期間:430年間
比較的体力があり下腹部に圧痛があって便秘しがちなものの次の諸症:
月経不順、月経痛、更年期障害、腰痛、便秘、打ち身(打撲)、高血圧の随伴症状(頭痛、めまい、肩こり)。
食前または食間に服用してください。
食間とは…食後2~3時間を指します。
大人は1袋(1日分)につき水600ml(約3合3勺)を加え、あまり強くない火にかけ300ml(約1合7勺)に煮詰め、袋を取り出し、2~3回に分けて食前1時間または食間空腹時に温服します。
通導散の構成生薬は下記の10種類です。
【妊娠・授乳の注意】
●大黄、芒硝、紅花により、流早産の危険性があります。
●授乳中は、乳児が下痢をする場合がありますので、使用には注意が必要です。