出典書籍
西暦1247年 元時代 『医学発明』 by李東垣 →処方使用期間:770年間
【適応症】病後・産後の衰弱、自律神経失調症、疲労倦怠、食欲不振、ねあせ、手足の冷え、貧血、消耗性疾患あるいは手術による衰弱、産後衰弱、低血圧症、神経衰弱、胃腸虚弱、胃下垂、白血病、癌、悪液質、脱肛、子宮出血、痔瘻、腎結核、カリエス
次の症状のいくつかある方は、十全大補湯が良く効く可能性が大きいです。
●栄養面も機能面も共に落ち込んだ状態の人に用いられます。疲れると起きていられないで、すぐに横になってしまう人に用いられます。軽度の作業でもすぐに疲れ、横になると眠ってしまう人に適しています。
●ウチダ十全大補湯煎じ薬は、病後で体力の弱っている方、胃腸が弱く、疲労・貧血気味の方に効果があります。また、手足の冷えでお悩みの方にも用いられます。
●気血共に虚し、さらに虚寒の症候を伴う場合に用いられます。
●全身が衰弱した方に広く用います。
●病後や産後、手術後など、衰弱した身体の改善に効果があるため、現在では、西洋医学の医師にも幅広く使用されるようになった漢方薬です。
●本剤は、漢方の古典「和剤局方」(わざいきょくほう)(宋代)収載の処方に基づいて作られた煎じ薬です。
●本方は10種類の生薬から成り、気血・陰陽・表裏・内外いずれも虚したものを完全(十全)に大いに補うという意味で名付けられました。
●処方名の「十全」には「完全無欠」という意味があり、気・血・津のすべてに働いて、弱り切った体力・気力を回復してくれます。
西暦1247年 元時代 『医学発明』 by李東垣 →処方使用期間:770年間
病後の体力低下、疲労倦怠、食欲不振、ねあせ、手足の冷え、貧血。
食前または食間に服用してください。
食間とは…食後2~3時間を指します。
大人は1袋(1日分)につき水600ml(約3合3勺)を加え、あまり強くない火にかけ300ml(約1合7勺)に煮詰め、袋を取り出し、2~3回に分けて食前1時間または食間空腹時に温服します。
十全大補湯の構成生薬は、体によい下記の10種類です。血行をよくして貧血症状を改善する当帰や川きゅう、地黄をはじめ、滋養強壮作用のある人参や黄耆、水分循環をよくする蒼朮や茯苓などが配合されています。
【妊娠・授乳の注意】
●妊娠中の貧血の場合によく使用されます。
●妊婦または妊娠の可能性のある人は、使用できない場合があります。