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ツムラ 茵蔯蒿湯 エキス顆粒(医療用)の主治・商品説明

ツムラ 茵蔯蒿湯 エキス顆粒(医療用)

口内炎黄疸じんましんネフローゼ肝硬変

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 添付文書

 ツムラ茵蔯蒿湯エキス顆粒(医療用)

 作成又は改訂年月

**2018年2月改訂(第8版)
*2014年7月改訂(第7版)

 日本標準商品分類番号

875200

 薬効分類名

漢方製剤
漢方製剤

 承認等

ツムラ茵蔯蒿湯エキス顆粒(医療用)

 販売名コード

5200003D1049

 承認・許可番号

承認番号
(61AM)1150

 薬価基準収載年月

1986年10月

 販売開始年月

1986年10月

 貯法・使用期限等

貯法
しゃ光・気密容器
使用期限
容器、外箱に表示

 組成

本品7.5g中、下記の割合の混合生薬の乾燥エキス1.5gを含有する。
日局インチンコウ 4.0g
日局サンシシ   3.0g
日局ダイオウ   1.0g
添加物
日局ステアリン酸マグネシウム、日局乳糖水和物

 性状

剤形
顆粒剤
淡褐色
におい
特異なにおい
わずかに渋い
識別コード
ツムラ/135

 一般的名称

茵蔯蒿湯(いんちんこうとう)

 効能又は効果

尿量減少、やゝ便秘がちで比較的体力のあるものの次の諸症
黄疸、肝硬変症、ネフローゼ、じんましん、口内炎

 用法及び用量

通常、成人1日7.5gを2~3回に分割し、食前又は食間に経口投与する。なお、年齢、体重、症状により適宜増減する。

 使用上の注意

使用上の注意

 慎重投与

(次の患者には慎重に投与すること)
1.
下痢、軟便のある患者[これらの症状が悪化するおそれがある。]
2.
著しく胃腸の虚弱な患者[食欲不振、胃部不快感、腹痛、下痢等があらわれるおそれがある。]
3.
著しく体力の衰えている患者[副作用があらわれやすくなり、その症状が増強されるおそれがある。]

 重要な基本的注意

1.
本剤の使用にあたっては、患者の証(体質・症状)を考慮して投与すること。なお、経過を十分に観察し、症状・所見の改善が認められない場合には、継続投与を避けること。
2.
**サンシシ含有製剤の長期投与(多くは5年以上)により、大腸の色調異常、浮腫、びらん、潰瘍、狭窄を伴う腸間膜静脈硬化症があらわれるおそれがある。長期投与する場合にあっては、定期的にCT、大腸内視鏡等の検査を行うことが望ましい。
3.
他の漢方製剤等を併用する場合は、含有生薬の重複に注意すること。ダイオウを含む製剤との併用には、特に注意すること。
4.
ダイオウの瀉下作用には個人差が認められるので、用法及び用量に注意すること。

 副作用

副作用
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していないため、発現頻度は不明である。

 重大な副作用

1. 肝機能障害、黄疸
AST(GOT)、ALT(GPT)、Al-P、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
2. *腸間膜静脈硬化症
長期投与により、腸間膜静脈硬化症があらわれることがある。腹痛、下痢、便秘、腹部膨満等が繰り返しあらわれた場合、又は便潜血陽性になった場合には投与を中止し、CT、大腸内視鏡等の検査を実施するとともに、適切な処置を行うこと。なお、腸管切除術に至った症例も報告されている。

 その他の副作用

  頻度不明 
消化器 食欲不振、胃部不快感、腹痛、下痢等 

 高齢者への投与

高齢者
一般に高齢者では生理機能が低下しているので減量するなど注意すること。

 妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦
1.
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないことが望ましい。[本剤に含まれるダイオウの子宮収縮作用及び骨盤内臓器の充血作用により流早産の危険性がある。]
2.
授乳中の婦人には慎重に投与すること。[本剤に含まれるダイオウ中のアントラキノン誘導体が母乳中に移行し、乳児の下痢を起こすことがある。]

 小児等への投与

小児
小児等に対する安全性は確立していない。[使用経験が少ない]

 薬効薬理

薬効薬理
1. 肝障害に対する作用
(1)
Fas誘導性致死性肝アポトーシス惹起マウスに経口前投与したところ、生存期間が延長し、血清AST(GOT)、ALT(GPT)の上昇が抑制された。また、組織学的に肝細胞中のアポトーシス小体数増加及び肝細胞障害悪化が抑制された1)
(2)
D-ガラクトサミン+LPS肝障害モデルマウスに経口前投与したところ、血清ALT(GPT)上昇が抑制された。また、組織学的に肝細胞壊死及び炎症性細胞浸潤が抑制された2)
(3)
LCA添加飼料と同時に7週間経口投与したラットにおいて、血清AST(GOT)、ALT(GPT)、総コレステロール、総胆汁酸の上昇が抑制された3)
(4)
四塩化炭素肝障害モデルラットに混餌投与したところ、血清Al-P上昇が抑制された4)
(5)
コンカナバリンA肝障害モデルマウスに経口前投与したところ、血清AST(GOT)、ALT(GPT)、LDHの上昇が抑制された。また、組織学的に炎症細胞浸潤及び肝細胞壊死が抑制された5)
2. 肝線維化抑制作用
Choline-deficient L-amino acid-defined(CDAA)食による肝線維化モデルラットに混餌投与したところ、肝ハイドロキシプロリン、血清ヒアルロン酸増加、肝組織中の細胞外マトリックス(III型プロコラーゲンmRNA)発現及び活性化星細胞増殖が抑制された。また、組織学的に線維化を抑制した6)
3. 利胆作用
ラットに経口投与したところ、エチニルエストラジオールによる胆汁基礎分泌の低下が抑制された3)
4. 作用機序
本剤は、以下の作用により薬理効果を示すことが示唆されている。
(1) 肝障害に対する作用
ラット培養肝細胞において、TGF-β1添加によるアポトーシス発現を抑制した(in vitro7)
(2) 肝線維化抑制作用
ヒト肝星細胞LI90において、MAPキナーゼ(ERK、JNK)活性を抑制し、III型プロコラーゲンmRNA発現及びPIIINP濃度を抑制した(in vitro6)
(3) サイトカインに対する作用
コンカナバリンA肝障害モデルマウスに経口前投与したところ、2又は8時間後の血清インターロイキン(IL)-2、IL-12及びインターフェロン(IFN)-γが抑制され、IL-10が増加した(in vivo )。また、同モデルマウス脾臓細胞において、IL-12及びIFN-γ産生を抑制し、IL-10を増加させた(in vitro5)

 包装

包装
500g、5kg(500g×10)、2.5g×42包、2.5g×189包

 主要文献及び文献請求先

 主要文献

文献
1)
Yamamoto, M. et al. Gastroenterology. 2000, 118(2), p.380.
2)
間瀬明人・他. 和漢医薬学雑誌. 1998, 15(5), p.392.
3)
長谷川雅之・他. 和漢医薬学雑誌. 1996, 13(4), p.314.
4)
亀山眞一郎・他. Prog. Med. 1998, 18(4), p.889.
5)
Yamashiki, M. et al. Clin. Sci. 2000, 99, p.421.
6)
Sakaida, I. et al. J. Hepatol. 2003, 37, p.762.
7)
Yamamoto, M. et al. Hepatology. 1996, 23(3), p.552.

 文献請求先

株式会社ツムラ お客様相談窓口
東京都港区赤坂2-17-11 〒107-8521
TEL:0120-329970
FAX:03-5574-6610

 製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

株式会社ツムラ
製造販売元
株式会社ツムラ
東京都港区赤坂2-17-11
相談窓口  説明表示をクリック(タップ)→説明表示 いらっしゃいませ 医療用漢方薬処方箋医薬品以外の医薬品

 主治・適応症

(Mainly treatment)…主とする治療対象です。

肝胆湿熱特に黄疸(皮膚・目の黄染化)を呈する肝胆道系疾患(湿熱黄疸)

【適応症】黄疸急性肝炎慢性肝炎胆のう炎肝硬変ネフローゼじんましん口内炎血清肝炎カタル性黄疸急性腎炎

茵蔯蒿湯 →

次の症状のいくつかある方は、茵蔯蒿湯が良く効く可能性が大きいです。



 商品説明

漢方処方  処方名:茵蔯蒿湯いんちんこうとう

●肝炎、特に黄疸のある時によく用います。胸苦しく、口が渇き、便秘して頭に汗をかくような場合に使用します。
●体力中等度以上の人で、口渇、尿量減少は比較的軽度で、便秘、心窩部の膨満感・不快感が著明な場合に用います。
●ツムラ 茵蔯蒿湯 エキス顆粒(医療用)は、上腹部ないし胸部の炎症を去り、利尿をはかり、ついで黄疸を治すと言われております。
●黄疸の薬方として有名ですが、黄疸のあるなしに関わらず用います。この黄疸は食毒水毒、熱毒(裏熱)によるものです。ツムラ 茵蔯蒿湯 エキス顆粒(医療用)は「湿熱の黄疸」に対する代表処方です。
●ツムラ 茵蔯蒿湯 エキス顆粒(医療用)の3剤は共に苦寒の剤であり、湿熱の邪を二便により排泄して病を解します。


●茵蔯蒿湯は、漢方治療の著名な古典である「傷寒論」「金匿要略」を出典としており、古来より黄疸に賞用されております。本剤はこの茵蔯蒿湯の有効成分を抽出、濃縮したエキスをのみ易く、顆粒剤とし分包したものです。
●ツムラ 茵蔯蒿湯 エキス顆粒(医療用)は3種類の生薬から成り、その主薬である茵蔯蒿の名をとって処方名とされました。

 弁証一覧(次の弁証の方には、茵蔯蒿湯が良く効きます。)

  • ●皮膚病と湿熱
  • ●脾胃湿熱(湿熱阻滞脾胃)
  • ●肝胆湿熱
  • ●中焦に湿熱の邪が侵入した場合


 出典書籍

西暦250年 三国時代 『傷寒論+金匱要略』 by校訂 六経によって急性熱病を識別し、治療する方法について説明している。東漢・張機(仲景)著。原著は《傷寒雑病論》という。北宋の王叔和は《金匿玉函要略方》全3巻を記録し伝えた。その伝本を林億らは《金匿要略方論》と改名した。全25巻、方剤262方、内科雑病、婦人科、救急、飲食禁忌などについて述べられている。漢代以前の豊富な臨床経験を総結し、弁証論治および方薬配伍の一般原則を記している。→処方使用期間:1767年間

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