かぜという病気は、上気道(鼻腔、咽頭、喉頭)の粘膜に起こる感染性の炎症で、のどの痛みから始まることも多いものです。炎症が気管や気管支などの下気道にも広がると、せきや痰が出てきます。
こうした炎症症状が前面に出るかぜは、中医学では「熱邪(ねつじゃ)」が原因と考えます。熱が体にこもり、悪化すると高熱が出ます。のどが赤く腫れて痛みが出て、のどが渇き、冷たい水を欲しがります。強い頭痛やせきなども伴います。
このタイプのかぜは、強力なウイルスに感染したとき、あるいはふだん大酒を飲んだり、タバコの吸いすぎや辛いものをとりすぎる体質の人に起こりやすいのが特徴です。
くず湯が手軽です。くず粉を少量の水で溶いてお湯を注ぎ、弱火にかけて透明になるまでかき混ぜます。しょうが汁や甘みを補うと飲みやすいです。かぜかなと思ったときにおすすめです。
●気になる不調を自分で手軽にケアする方法として、おすすめなのが『ツボ』(経穴)です。
数千年の歴史を持つ中医学(東洋医学)の治療法です。
WHO(世界保健機関)の主導でツボの名称統一を行うなど、最近は世界的にも関心が高まっている治療法です。
「お茶で一服する」「トイレに立つ」といったタイミングでツボを押すことを、ぜひ習慣化しましよう。その場で不調を解消できるだけでなく、病気への抵抗力や免疫力を日々、高めていくことが可能です。
上半身の熱や余分なものの溜まりを取る作用があります。
かぜという病気は、上気道(鼻腔、咽頭、喉頭)の粘膜に起こる感染性の炎症で、のどの痛みから始まることも多いものです。炎症が気管や気管支などの下気道にも広がると、せきや痰が出てきます。
こうした炎症症状が前面に出るかぜは、中医学では「熱邪(ねつじゃ)」が原因と考えます。熱が体にこもり、悪化すると高熱が出ます。のどが赤く腫れて痛みが出て、のどが渇き、冷たい水を欲しがります。強い頭痛やせきなども伴います。
このタイプのかぜは、強力なウイルスに感染したとき、あるいはふだん大酒を飲んだり、タバコの吸いすぎや辛いものをとりすぎる体質の人に起こりやすいのが特徴です。
●世界の伝統医学の中でも、最も理論体系が整い、豊富な治療手段を備え、長い経験の蓄積があり、実用性の高いのが中医学(東洋医学)です。
この医学は病気の治療ばかりでなく、養生思想も内容が豊かで、病気の予防や健康増進にも活用できます。
その大きな特徴は、一人一人に合わせたやさしい眼差しで、各個人の体質を見極め、体質や体調に合った養生や生活改善を提案することです。
高熱が出て、ふとんをはぎたくなるくらい暑く感じるのは、火熱の邪の勢力が強い状態です。
鼻やのどから病邪が侵入するので、のどが痛むことが多いのが特徴です。
かぜのひきはじめには寒気がすることもありますが、期間は短く、すぐに熱っぽくなって、のどがかわきます。
汗をかいて病邪を発散させ、体の熱を冷ますことが大切です。
また、水分が不足しやすいので、こまめに水分を補いましょう。
風邪(かぜ)という病気は、上気道(鼻腔、咽頭、喉頭)の粘膜に起こる感染性の炎症で、のどの痛みから始まることも多いものです。炎症が気管や気管支などの下気道にも広がると、せきや痰が出てきます。
こうした炎症症状が前面に出るかぜは、中医学では「熱邪(ねつじゃ)」が原因と考えます。熱が体にこもり、悪化すると高熱が出ます。のどが赤く腫れて痛みが出て、のどが渇き、冷たい水を欲しがります。強い頭痛やせきなども伴います。
このタイプのかぜは、強力なウイルスに感染したとき、あるいはふだん大酒を飲んだり、タバコの吸いすぎや辛いものをとりすぎる体質の人に起こりやすいのが特徴です。
(remarks)
●風邪薬にも応用されている越婢加朮湯
越婢加朮湯は非常に適応範囲が広い漢方薬ですが、ほかの漢方薬と合わせても、さまざまな効果をもたらすため、重宝されています。その一例が、かぜに大変効果的な、次のような用い方です。
越婢加朮湯と桂枝湯を混ぜ合わせた、「桂枝二越婢一湯」という合方(複数の漢方薬を合わせた処方)は、葛根湯に勝るとも劣らない、かぜの改善効果があるといわれる処方です。桂枝二越婢一湯は文字どおり、桂枝湯と越婢加朮湯を2対1の割合で合わせたもので、強い薬1に対して弱い薬を2にすることで調和を取っているものです。使用目標は、発熱が多く悪寒が少ない、脈が弱いなどです。のどや頭が痛く、咳(せき)が出て、熱のある風邪によく効きます。
●主治:脾虚裏水越婢加朮湯は、春秋時代の中国の越国から伝えられたことから、その名に越が付く漢方薬です。浮腫や口渇、多汗に効く「越婢湯」に朮を加えたものです。越婢湯の主な構成生薬である石膏と麻黄の働きにより、体内の組織にたまっている余分な水分を血液中に取り込み、尿中に排出します。こうして体内の水分の流れが正常になって、腎臓の機能が回復するため、むくみやネフローゼ、リウマチや神経痛、関節炎などが改善されます。ただしある程度、体力が充実している人に処方される漢方薬であるため、虚弱体質の人や胃腸の弱い人、高齢者や妊婦、狭心症や心筋梗塞のある方は、利用を避けた方が賢明です。
加えて、目に関するさまざまな症状にも用いられます。目の充血や黒目(角膜)部分のにごり、目やにや涙目、目のかゆみやただれなどを改善します。中でも翼状片という目の症状に対する効果は特筆されます。これは、白目の部分に白い組織が、鼻側から角膜に向って眼球上に広がってくる病気です。
この病気に対しては江戸時代から、さまざまな治療が試みられてきました。現代医学では、眼球上に広がってきた部分をはがし取る手術が多く行われていますが、越婢加朮湯を服用することでも、大きな改善効果が得られます。
このほか、皮下腫瘍やポリープ、黄疸、さらに、足腰の力が弱くなるなどの症状が現れる下肢まひにも用いられるなど、広範な症状に効果を発揮します。
桂枝加朮附湯 …比較的体力が低下した冷え症の人が、四肢関節の腫脹・疼痛を訴える場合に用いる。(寒湿痺)
薏苡仁湯 …体力が中等度の人で、やや慢性化した四肢関節および筋肉の腫脹・疼痛がある場合に用いる。(湿痺)
防已黄耆湯 …比較的体力がなく、色白で筋肉カ漱らかく、いわゆる水ぶとりの人で、疲れやすく、浮腫、関節の腫脹・疼痛がある場合に用いる。(気虚風水)
葛根湯 …体力が充実し、口渇、浮腫、尿量減少の傾向がなく、上半身の関節・筋肉の疼痛、あるいは鼻汁、くしゃみ、じんま疹、急性の皮膚炎を呈する場合に用いる。(表寒実証)
五苓散 …体力中等度あるいはそれ以下で胃腸症状があり、尿量減少、口渇、浮腫の傾向が一層顕著な場合に用いる。(下焦蓄水)
木防已湯 …呼吸困難、浮腫、尿不利。心下痞堅。(支飲)