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東洋 六君子湯 エキス細粒:TY-107
漢方・中医学(Traditional Chinese Medicine)における治療の特徴は、「病気そのものにこだわらず、体質の改善によって健康に導く」ことと、
「自然の生薬(herb) »を処方した漢方薬を使う」ことです。 |
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出典書籍
西暦1107年 宋時代 『和剤局方』 陳思文 →処方使用期間:907年間生薬一覧
生薬名(herb name) | 薬量(quantity) | 君臣佐使(role) | 効能1 | 効能2 | 大分類 | 中分類 |
---|---|---|---|---|---|---|
半夏 » |
4 |
理気・化湿・化痰・止咳・止嘔 |
化痰止咳平喘薬 |
温化寒痰薬 |
||
生姜 » |
0.5 |
理気・化湿・化痰・止咳・止嘔 |
解表剤 |
辛温解表薬 |
||
大棗 » |
2 |
健脾 |
補虚薬 |
補気薬 |
||
人参 » |
4 |
補気 |
生津 |
補虚薬 |
補気薬 |
|
甘草 » |
1 |
補気 |
生津 |
補虚薬 |
補気薬 |
|
白朮 » |
4 |
補気 |
利水消腫・止瀉 |
補虚薬 |
補気薬 |
|
茯苓 » |
4 |
健脾 |
利水消腫・止瀉 |
利水滲湿薬 |
||
陳皮 » |
2 |
理気・化湿・化痰 |
理気薬(行気薬) |
・君薬…方剤配合中の主薬で、症状に対して主に作用する薬物です。 |
生薬説明
1.人参・甘草(炙甘草)・白朮・茯苓・大棗は、全身の機能を高めて物質代謝を促進し、消化吸収を強め、元気をつけ疲労感を除き抵抗力を増す(補気健脾)。また、たんぱく合成促進・造血・免疫能増強に働く。2.白朮・茯苓は、消化管内の水分を血中に引き込んで、溜飲や泥状~水様便を改善し、また組織中の余剰水分を利尿作用によって排泄する(利水・消腫)。
3.陳皮・半夏・生姜は、鎮嘔・制吐・鎮咳・去痰に働き、また胃腸の蠕動を調整して痞えや膨満感を除き、消化吸収を補助する(理気化痰)。
4.大棗・甘草(炙甘草)は諸薬を調和させ、胃を保護する。
(補足)
人参・甘草・白朮・茯苓は「四君子湯」で、補気健脾の基本処方である。本方は、四君子湯に和胃降逆の小半夏加茯苓湯(半夏・生姜・茯苓)あるいは理気化痰の二陳湯(陳皮・半夏・生姜・茯苓・甘草)を配合したものと考えてよい。胃の通降を促進することにより、食欲を増す。
中薬構成
(herb composition)
六君子とは人参・白朮・茯苓・甘草・半夏・陳皮の六つが副作用のない上薬だという意味ですが、半夏には副作用がないとは言えません。むしろ人参・白朮・茯苓・甘草を合わせたものを四君子湯としたので、それに二つ加えたものを六君子湯と呼んだと考えた方がよいかもしれません。生姜・大棗のペアを加えた意味は、四君子湯の場合と同様です。
四君子湯に悪心・嘔吐(漢方的には胃内停水にもとづくと考える)をとめる半夏と、胃内停水や痰を除く陳皮が加わったもの(四君子湯と二陳湯の合方と見ることもできます)で、四君子湯よりも一層胃内停水を除く作用が強化されていますが、一面、陳皮には若干の瀉作用があり、四君子湯ほど虚証の著しくない胃アトニー・胃下垂(これを脾虚という)に、広く用いることができます。
半夏の入った方剤ですが、ここにもその副作用を除くために生姜が配合されています。
※神農:三皇五帝のひとりです。中国古代の伝説上の人といわれます。365種類の生薬について解説した『神農本草経』があり、薬性により上薬、中薬、下薬に分類されています。日本では、東京・お茶の水の湯島聖堂 »に祭られている神農像があり、毎年11月23日(勤労感謝の日)に祭祀が行われます。
中医学(漢方)は中国(China)で生まれ、発展した体系医学です。その起源(origin)は遠く2千3百年以上も前に遡ります。そして、日本にも古く(5世紀)に中国から朝鮮半島を経て伝わり、日本独自の発展をしました。 自然(nature)との調和(harmony)を求め、自然に学ぶ。自然を活かし、人(human being)を活かす。自然の恵み(mercy)。 五行:万物(all things)が木(tree)・火(fire)・土(earth)・金(metal)・水(water)の5つの要素で構成され、自然界の現象はこれらの運動や変化によって説明できるとした世界観です。陰陽五行説(positive and negative,five classification theory) » |