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ゼナ F-I:
漢方・中医学(Traditional Chinese Medicine)における治療の特徴は、「病気そのものにこだわらず、体質の改善によって健康に導く」ことと、
「自然の生薬(herb) »を処方した漢方薬を使う」ことです。 |
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出典書籍
西暦1247年 元時代 『内外傷弁惑論』 李東垣 →処方使用期間:767年間生薬一覧
生薬名(herb name) | 薬量(quantity) | 君臣佐使(role) | 効能1 | 効能2 | 効能3 | 効能4 | 大分類 | 中分類 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
人参 » |
4 |
臣薬 |
補気 |
生津 |
升提 |
補虚薬 |
補気薬 |
|
黄耆 » |
4 |
君薬 |
補気 |
利水消腫 |
升提 |
固表・生肌 |
補虚薬 |
補気薬 |
白朮 » |
4 |
佐薬 |
補気 |
利水消腫 |
止瀉 |
補虚薬 |
補気薬 |
|
甘草 » |
1.5 |
臣薬 |
補気 |
生津 |
補虚薬 |
補気薬 |
||
大棗 » |
2 |
使薬 |
健脾 |
生津 |
補虚薬 |
補気薬 |
||
陳皮 » |
2 |
使薬 |
理気 |
化湿・化痰 |
理気薬(行気薬) |
|||
生姜 » |
0.5 |
使薬 |
理気 |
化湿・化痰 |
止嘔 |
解表剤 |
辛温解表薬 |
|
柴胡 » |
2 |
使薬 |
理気 |
解毒・透表 |
升提 |
解表剤 |
辛涼解表薬 |
|
升麻 » |
1 |
使薬 |
解毒・透表 |
升提 |
解表剤 |
辛涼解表薬 |
||
当帰 » |
3 |
佐薬 |
補血活血 |
生肌 |
補虚薬 |
補血薬 |
・君薬…方剤配合中の主薬で、症状に対して主に作用する薬物です。 |
生薬説明
1.人参・黄耆・白朮・甘草(炙甘草)・大棗は、全身の機能を高め代謝を促進し、消化吸収を強め、元気をつけ疲労感を除き抵抗力を増す(補気健脾)。また、たんぱく合成促進・造血・免疫能増強に働く。2.黄耆・人参は、脳の興奮性を高め、筋の緊張を強めて昇圧に働く(升提)。また、黄耆・白朮は皮膚の血行を改善して汗腺の機能を強めて止汗する(固表止汗)。
3.柴胡・升麻は、末梢性に平滑筋・横紋筋・支持組織の緊張を高め(升提)、黄耆・人参の作用を強め持続時間を延長する。
4.当帰は栄養・滋潤作用をもち、黄耆とともに肉芽形成を促進する(生肌)。また、循環促進にも働く。補気薬の作用を強めるために補助的に加えられている。
5.陳皮・生姜は、胃腸の蠕動を促進して消化吸収を補助する(理気化痰)。
6.全体で、代謝の改善や止血因子の産生あるいは血管平滑筋の緊張増大などにより、出血を防止する。
7.免疫能の増強や柴胡・升麻の解熱作用などにより、慢性の微熱を消退させる(甘温除熱)。
(補足)
本方の特徴は、補気健脾と升提の組み合わせで、元気をつけると同時に筋緊張を高めるところにある。
中医学(漢方)は中国(China)で生まれ、発展した体系医学です。その起源(origin)は遠く2千3百年以上も前に遡ります。そして、日本にも古く(5世紀)に中国から朝鮮半島を経て伝わり、日本独自の発展をしました。 自然(nature)との調和(harmony)を求め、自然に学ぶ。自然を活かし、人(human being)を活かす。自然の恵み(mercy)。 五行:万物(all things)が木(tree)・火(fire)・土(earth)・金(metal)・水(water)の5つの要素で構成され、自然界の現象はこれらの運動や変化によって説明できるとした世界観です。陰陽五行説(positive and negative,five classification theory) » |