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ウチダ 桂枝湯 煎じ薬:45
漢方・中医学(Traditional Chinese Medicine)における治療の特徴は、「病気そのものにこだわらず、体質の改善によって健康に導く」ことと、
「自然の生薬(herb) »を処方した漢方薬を使う」ことです。 |
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出典書籍
西暦250年 三国時代 『傷寒論』 校訂 →処方使用期間:1764年間生薬一覧
生薬名(herb name) | 薬量(quantity) | 君臣佐使(role) | 効能1 | 効能2 | 効能3 | 効能4 | 効能5 | 大分類 | 中分類 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
桂皮 » |
4 |
君薬 |
辛温解表 |
解表剤 |
辛温解表薬 |
||||
生姜 » |
1.5 |
使薬 |
辛温解表 |
化痰 |
解表剤 |
辛温解表薬 |
|||
芍薬 » |
4 |
臣薬 |
斂陰 |
補血 |
補虚薬 |
補血薬 |
|||
大棗 » |
4 |
使薬 |
斂陰 |
健脾 |
補虚薬 |
補気薬 |
|||
甘草 » |
2 |
佐薬 |
調和 |
健脾 |
補虚薬 |
補気薬 |
・君薬…方剤配合中の主薬で、症状に対して主に作用する薬物です。 |
中薬構成
(herb composition)
桂枝には、
①軽い発汗作用
②からだを温めて悪寒や頭痛を発散させる作用
③のぼせを引き下げ、神経性心悸冗進をしずめる作用
④健胃作用
があると考えられていますが、ここでは①と②の性質を重点としてこの方剤が構成されています。
芍薬は漢方の言葉で、「風邪(ふうじゃ)を治す薬物」、すなわち外気が皮膚を侵して、痛みとか痒みとかの感覚異常を起こした場合に、これを「風邪(ふうじゃ)」と呼びますが、この風邪を治す作用を芍薬がもっていると考えます。漢方を離れて普通の言葉で言えば、芍薬には鎮痛作用や鎮痒作用があるということで、これが桂枝に次ぐ重要生薬として、この方剤に組み込まれています。
生姜と大棗は、漢方方剤中にしばしばペアとして入れられる薬物で、方剤全体の作用を緩和し、副作用を除く役目を果たしています。甘草も漢方方剤中の半数以上に入れられている薬物ですが、これも方剤全体の作用を緩和し、副作用を除く目的で加えられています。構成生薬中、芍薬はわずかに涼性で、甘草は平性ですが、ほかはすべて温性で、方剤全体としては、からだを温めてわずかに汗を出し、悪寒や頭痛を発散する方剤ということになります。
しかも構成生薬はすべて補性薬ですから、虚証者向き、弱い体質向きの方剤です。
※神農:三皇五帝のひとりです。中国古代の伝説上の人といわれます。365種類の生薬について解説した『神農本草経』があり、薬性により上薬、中薬、下薬に分類されています。日本では、東京・お茶の水の湯島聖堂 »に祭られている神農像があり、毎年11月23日(勤労感謝の日)に祭祀が行われます。
中医学(漢方)は中国(China)で生まれ、発展した体系医学です。その起源(origin)は遠く2千3百年以上も前に遡ります。そして、日本にも古く(5世紀)に中国から朝鮮半島を経て伝わり、日本独自の発展をしました。 自然(nature)との調和(harmony)を求め、自然に学ぶ。自然を活かし、人(human being)を活かす。自然の恵み(mercy)。 五行:万物(all things)が木(tree)・火(fire)・土(earth)・金(metal)・水(water)の5つの要素で構成され、自然界の現象はこれらの運動や変化によって説明できるとした世界観です。陰陽五行説(positive and negative,five classification theory) » |