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オウゲインV:S132
漢方・中医学(Traditional Chinese Medicine)における治療の特徴は、「病気そのものにこだわらず、体質の改善によって健康に導く」ことと、
「自然の生薬(herb) »を処方した漢方薬を使う」ことです。 |
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出典書籍
西暦750年 唐時代 『外台秘要』 王寿 →処方使用期間:1264年間生薬一覧
生薬名(herb name) | 薬量(quantity) | 君臣佐使(role) | 効能1 | 効能2 | 大分類 | 中分類 |
---|---|---|---|---|---|---|
黄連 » |
1.5 |
清熱瀉火 |
解毒 |
清熱剤 |
清熱燥湿薬 |
|
黄芩 » |
3 |
清熱瀉火 |
解毒 |
清熱剤 |
清熱燥湿薬 |
|
黄柏 » |
1.5 |
清熱瀉火 |
解毒 |
清熱剤 |
清熱燥湿薬 |
|
山梔子 » |
2 |
清熱瀉火 |
解毒 |
清熱剤 |
清熱瀉火薬 |
・君薬…方剤配合中の主薬で、症状に対して主に作用する薬物です。 |
生薬説明
1.黄連・黄芩・黄柏・山梔子は、強い消炎・解熱・抗菌・抗化膿の作用をもち、化膿性の作用をもち、化膿性・非化膿性の炎症を鎮める(清熱解毒)。2.黄連・黄芩・黄柏・山梔子は、鎮静・血圧降下などの作用をもち、自律神経系の興奮や脳の充血を緩解する(清熱瀉火)。
3.黄連・黄芩・黄柏は炎症性充血を軽減し、山梔子は止血に、黄柏は血管透過性抑制に働き、共同して炎症性出血を止める(涼血止血)。
4.黄連・黄芩は、白血球貪食能・網内系の機能を高め、免疫機能を増強する。
5.黄連・黄芩・山梔子は、利胆作用をもつ。
6.黄芩・黄柏は、利尿作用をもち、炎症性滲出物を軽減する(清熱化湿)。
(補足)
本方は、強い消炎・解熱・抗菌・抗ウイルス・鎮静作用をもち、利胆・止血・利尿にも働くので、さまざまな状態に応用できる。体格・体質・赤ら顔などに関係なく用いてよい。
炎症が強く高熱があるときには、大量を頻回に服用させる。
中薬構成
(herb composition)
三黄瀉心湯の大黄の代りに黄柏と梔子が入ったものと見ることができます。
構成生薬はすべて寒性・瀉性・降性であって、身体上部の充血を去り、精神状態を鎮静させる作用が強いです。梔子には止血作用もあります。
※神農:三皇五帝のひとりです。中国古代の伝説上の人といわれます。365種類の生薬について解説した『神農本草経』があり、薬性により上薬、中薬、下薬に分類されています。日本では、東京・お茶の水の湯島聖堂 »に祭られている神農像があり、毎年11月23日(勤労感謝の日)に祭祀が行われます。
中医学(漢方)は中国(China)で生まれ、発展した体系医学です。その起源(origin)は遠く2千3百年以上も前に遡ります。そして、日本にも古く(5世紀)に中国から朝鮮半島を経て伝わり、日本独自の発展をしました。 自然(nature)との調和(harmony)を求め、自然に学ぶ。自然を活かし、人(human being)を活かす。自然の恵み(mercy)。 五行:万物(all things)が木(tree)・火(fire)・土(earth)・金(metal)・水(water)の5つの要素で構成され、自然界の現象はこれらの運動や変化によって説明できるとした世界観です。陰陽五行説(positive and negative,five classification theory) » |