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はじめに
アマゾンが処方薬のネット販売に参入
スマホ注文で自宅に薬が…薬剤師の服薬指導も可能に 2024/07/23(火)~開始
アマゾンジャパンは23日、スマートフォンから処方薬を注文すると、自宅などに薬が届くオンライン薬局サービスを始めたと発表した。
全国のドラッグストア約2500店舗と連携し、オンラインでも薬剤師の服薬指導を受けられる。
糖尿病など継続的な治療が必要な中高年や、子育て世帯などの利用を見込んでいる。
新サービス名は。導入するのは米国とインドに次いで3か国目となる。
処方薬は、医師の診療を受けた後、薬局に処方箋を持ち込むなどして薬剤師の指導を受ける必要がある。
新サービスには、ドラッグストア大手のウエルシアホールディングス(HD)やアインHDなど9社が協力。
医療機関からデジタル化された処方箋をもらってアプリに登録すれば、オンラインで指導を受けられる。
薬は指定先に配送してもらえ、店舗でも受け取れる。
配送はドラッグストア側が担い、は売り上げに応じて各社から手数料を得る仕組みだ。
アマゾンジャパン消費財事業本部の前田宏・統括事業本部長は「電子処方箋やオンライン服薬指導の便利さを知ってもらいたい」と述べた。
対面が原則だった診療や服薬指導は、コロナ禍で規制緩和が進んだ。
医師のオンライン診療や、薬剤師のオンライン服薬指導が解禁され、2023年1月からは電子処方箋の運用も始まった。
Amazonで、薬局によるオンライン服薬指導から配達までを。の提供を開始!
1.Amazonは「薬局ビジネス」に注力?
Amazonが薬局ビジネスに注力するワケ
Markets and Marketsが発表した23年の最新レポートによると、米国のデジタルヘルスケア市場は22年時点で3946億ドルに達し、27年までには9745億ドルの規模に拡大すると予測されています。この要因として、以下のような背景が考えられます。
①コロナ禍による、電子処方箋(しょほうせん)の浸透やオンラインでの遠隔診療の技術の向上
②デジタルヘルスサービスや製品を提供する医療機関の増加
③糖尿病や肥満など、常時監視や長期的なケアを必要とする慢性疾患の増加
④医療保険制度改革法(ACA、通称オバマケア)の導入拡大(オバマケアによって、医療へのアクセスをより便利で安価にすることで、医療機関がインセンティブを得られるようになった。
そのため、コスト削減、患者ケアの質を向上させる手段としてデジタルヘルスケアソリューションを導入する医療機関が増加した)
このような状況を受け、Amazonが2020年に開始したのがオンライン処方サービスの(米国バージョン)なのです。
オンライン上で全て完結? の実力とは
を利用することで、ユーザーはWebサイトや専用アプリから処方薬を注文し、自宅に配送してもらうことが可能です。また、支払いには医療保険も適用できます。
従来の方法では、病院で処方箋を発行してもらい、別の場所にある薬局で薬を受け取る必要がありました。
このプロセスには時間と手間がかかっていました。
それに対し、はこの一連のプロセスをオンライン上で完結できるため、非常に便利なサービスとなっています。
さらに、Amazonプライム会員向けにクーポンや無料配送サービスも用意し、既存ユーザーの囲い込みを図っています。
こうした取り組みにより、1年間で利用者数を倍増させることができました。
このようなビジネスモデルから、は従来の大手薬局チェーンであるウォルマートやコンビニエンスストアにとってのディスラプター(破壊者)になるのではないかと注目されてきました。
さらに、Amazonはこのサービスを進化させ、ニューヨーク市とロサンゼルスの広域圏で処方薬の即日配達を開始したことを3月26日のブログで発表しました。
目的の一つとして、慢性疾患などを持つ患者が継続的に必要な服薬を行わないことで生じるさまざまな問題の解決が挙げられます。
処方箋をめぐる問題が
米国疾病予防管理センター(CDC)の報告によると、慢性疾患の処方箋のうち、20~30%が薬局で受け取られていません。
受け取られた処方箋でも、約半数が指示通りに服用されていないということです。
このような状況により、年間約12万5千人もの死亡者が出ている計算になります。
さらに米国の健康システムには最大3000億ドルものコストが発生しているとされています。
つまり、処方薬の不服用が健康面で多大な被害を出しているばかりでなく、経済的にも甚大な影響を及ぼしていることが分かります。
こうした問題を解決するために、は顧客に必要な薬がすぐに届く当日配送サービスを開始しました。
最短で数時間で薬が届くというスピーディーな当日配送サービスを可能にするために、生成AIと機械学習が用いられているということで、さらに注目を集めています。
では、具体的にどのような場面で生成AIや機械学習が活用されているのか見てみましょう。
1. シームレスなオンライン薬局体験のための顧客とのインタラクションのパーソナライズ
Amazonは、薬の購入時に患者が支払う価格の透明性を重視しています。そこで、大規模言語モデルを備えた生成AIを使い、のサイトで保険の詳細を入力しなくても、処方薬のリアルタイムの保険見積もりを確認できるリストを提供しています。
このリスト上で、さまざまな価格オプションを比較し、最安値で医薬品を購入することが可能です。
表示される価格には、推定保険価格だけでなく、Primeの割引、RxPassの割引、自動クーポンなども含まれているため、患者は自分にとって最適な価格を効率よく見つけられるよう設計されています。
の技術責任者であるアルベス氏は「LLMが最新の価格を提示するので、顧客に即座に価値を提供でき、より適切な意思決定ができる」と、このサービスの利便性を強調しています。
2. 医療機関から送られてくる処方箋の読み込み
日本では、診察が終わると印刷された処方箋をもらい、その処方箋を持って近くにある調剤薬局で薬を受け取るというプロセスが一般的です。しかし、米国では異なる流れになっています。米国では、医療機関を受診する際に、事前に自分の指定する薬局情報をシステムに入力しておきます。
そして、診察後に医師がファックスや電話、処方箋ソフトウェアを通して、直接その指定された薬局に処方箋情報を送信するのです。
患者はその後、薬局に行き、列に並んで処方された薬を受け取ることになります。
ここで問題になるのが、医師から薬局に送られた処方箋の情報の読み込みです。
中には手書きで情報を送る医師もいて、その場合、薬剤師がその手書きの処方箋を解読して薬を用意するのに時間がかかってしまうことがあります。
また、処方箋を薬局に送るのが後回しになると、患者が薬局に行ったときに「あなた宛ての処方箋が医師からまだ届いていません。
自分で医師に電話して確認してください」などと言われることもあります。
そのような場合、医師に電話をかけてもつながらないことが多く、大幅な時間のロスにつながってしまいます。
このように、処方箋が届いていない、または情報の確認に時間がかかるという問題は深刻なのです。
この問題に対し、では、処方箋が届くと、それが手書きであってもオンライン上で入力されたものであっても、AIモデルが一連の事実確認作業を行い、薬剤師が明確で正確な情報を受け取れるようにサポートしています。
のフルフィルメント担当ディレクターであるケルビン・ダウネス氏は次のように述べています。
「AIは、これまで何時間もかかっていた準備作業を数分、あるいは数秒に短縮し、ミスを減らすことを可能にしました。
AIの仕事は薬剤師の役割に取って代わるものではありません。
むしろ、薬剤師がスキルを最大限に活用できるようにサポートするものです。 AIの力を借りることで、薬剤師は事務的な周辺業務を最小限に抑え、より良い患者体験を提供するという本来の目的にスキルを注ぐことができるのです」
3. 配達方法の多様性
では処方箋薬の即日配達を実現するために、各都市の状況に合わせて多様な配送方法を採用しています。例えば、交通渋滞が多いニューヨークのマンハッタン地区では、環境に優しい電動バイクに乗った配達員が、顧客の家の玄関先まで薬を届けるかもしれません。
一方、テキサス州のカレッジステーションでは、空を飛ぶドローンを使って1時間以内に薬を届ける可能性があります。
カレッジステーションにはテキサスA&M大学があり、学生を中心とした需要が見込めるためです。
また、ロサンゼルスやその他の郊外地域では、リヴィアンの電気バンなどの商用電気自動車を使った配送が行われるかもしれません。
このように、ではAIや最新技術を活用し、地域ごとの特性を考慮して、顧客が最も必要としている時に確実に処方箋を届けられる最適な配送方法を選択しています。
Amazonは、こうしたAI主導の戦略に早くから取り組むことで、医薬品配送のスピードと信頼性を高め、競合他社に対する優位性を獲得しています。
成長が見込まれる医療ビジネスでのシェア拡大を目指す同社の動きから、引き続き目が離せません。
2.アマゾン薬局上陸"街の薬剤師は不要"に?
日本で処方薬のネット販売への参入を検討
アマゾン薬局の上陸が噂されています。
薬剤師の仕事はどうなるのでしょうか
調剤ビジネスに黒船襲来か─―。アメリカのアマゾン・ドット・コム(以下)が、2023年に日本で処方薬のネット販売を検討していると報じられ、波紋が広がっています。
11月25日現在、からの公式発表はなく、全容は明らかになっていません。
今のところ、「による処方薬のネット販売」という言葉だけが独り歩きし、不安と期待が渦巻いている状況です。
“薬剤師淘汰の時代” “安泰だった薬局ビジネスの転換期”といった報道も見受けられる中で、その背景、影響を予想します。
近々、が参入するとされる処方薬のネット販売事業は、便宜上と呼ばれています。
どのようなものになるのか、まだからの公式な発表はありませんが、業界から得ているさまざまな情報を鑑みて、予測してみたいと思います。
まず、と言われていますが、がネット上で調剤薬局を始めるわけではありません。
がこのタイミングで参入する意味
当面、が提供するのは、報道から予測すると提携した中小薬局と利用者をつなぐ処方薬流通のプラットホームになります。さまざまな販売者が商品を出品している、「アマゾンマーケットプレイス」の調剤薬局版と受け取ってもらっていいでしょう。 なぜ、このタイミングでが薬局業界に参入するのか。それは、2023年1月から本格導入される「電子処方箋」がその大きな理由と考えられます。
電子処方箋の導入により、病院は今まで紙のみで発行していた処方箋を希望者には電子データ化して送れるようになります。
電子処方箋の処方内容(控え)に書かれた引換番号を、電子処方箋に対応している薬局に伝えることによって、オンライン上で服薬指導を受けることができます。
処方薬は宅配便で受け取りが可能です。
が上陸した場合は、おそらく電子処方箋に対応する形で、患者がで処方薬を販売している薬局に、電子処方箋の引換番号を伝えることにより、 経由で処方薬を送ってもらうことができるようになると考えられます。
薬局での待ち時間がなく、家で薬を受け取れる─―。このようになるとすれば、利用してみたいと感じる方もいるのではないでしょうか。
「電子処方箋」のほかに、誕生の後押しとなりうる法改正が3つあります。
【目次】
1つ目は、オンライン上での服薬指導
2020年9月から解禁された「オンライン服薬指導」は、文字通り、パソコンやスマートフォンなどを使用して薬剤師が患者に薬の飲み方を説明する制度のことです。以前は、原則として薬剤師が対面で服薬指導することが義務付けられていました。
オンライン診療を受けた場合でも、患者は郵送された処方箋を薬局に持参し、対面での服薬指導を受けなくてはならなかったのです。
法改正によって、患者は服薬指導を受けるために、薬局へ足を運ぶ不便から解放されました。
2つ目は、リフィル処方制度が開始
2つ目は、令和4年(2022年)4月からスタートした「リフィル処方」制度です。「リフィル処方」は、定められた期間内であれば、1枚の処方箋を上限3回まで繰り返し使えるシステムです。
ご存じの通り、通常の処方箋では、医師が決めた日数分の薬を1回しか受け取ることができません。「リフィル処方」なら、2、3回目は受診をしなくても、同じ薬を受け取ることができるのです。
「オンライン服薬指導」と「リフィル処方」を利用すれば、慢性的な病気で薬を出してもらうためだけに受診し、病院の門前薬局で処方薬を受け取っていた患者が、2、3回目は病院にも薬局に立ち寄ることなく薬の配送までネットで完結できる。
この利便性の高さは、処方薬のネット販売を促進する大きな要因になるはずです。
現状、「オンライン服薬指導」や「リフィル処方」の認知度はそれほど高くありませんが、の登場によって、劇的に浸透する可能性があります。
3つ目のキーワードは「調剤外部委託」
現在、患者から処方箋を受け取った薬局は、その薬局内で調剤しなければならないと薬機法(薬機法は「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」の略称)で定められていますが、2024年の法改正で調剤業務の外部委託が解禁される可能性があります。「調剤外部委託」が解禁されれば、薬局は処方箋を受け付けた患者に対して服薬指導は行うものの、調剤や配送を外部機関に任せることが可能になります。
「アマゾン薬局」は、将来的には薬の在庫を持ち、「調剤や配送を専門に行う外部機関」を目指しているのかもしれません。
2023年の参入は、そのための第一歩とも考えられます。
街の薬剤師の仕事はどうなるのか
を通し、ネット上で処方薬を買えるようになった際、もっともメリットを享受できるのは、生活習慣病などで定期的に同じ薬を処方してもらっている患者でしょう。高血圧や脂質異常症などで、毎日の服薬は欠かせませんが、比較的症状は安定しているといった人たちです。
は、おそらくこのような定期薬の利用者をメインターゲットとして想定しているのではないでしょうか?
今まで、はさまざまな業界を取り込んで、「アマゾン・エフェクト」と呼ばれる業界再編の波を作ってきました。
今後の業界再編の流れは避けられないものになるでしょう。
これからは、薬局は選ばれる時代に入ると思います。
降圧剤など定期的な薬を服用している人、薬局に行く時間がない人々はを利用します。
一方で街の薬剤師の仕事は変化をして残り続けます。
対面で確認をしながら薬の説明を受けて安心感を得たいという人は、街の薬局を利用する。二分化されていくと思います。
今後、街の薬剤師の仕事は、薬を調剤する「対物」業務から、服薬指導などの「対人」業務へのシフトが求められていくでしょう。
とはいえ、日本でが調剤業界の脅威となるには、まだまだ時間がかかりそうだというのが私見です。
アメリカ合衆国における Amazon Pharmacy
は、アメリカにおいて、2020年にオンライン薬局「Amazon Pharmacy(アマゾン・ファーマシー)」を立ち上げ、処方薬の販売を開始しています。日本とは違い、自体で薬局を運営し、利用者は直接アマゾン・ファーマシーから処方薬を買える販売スタイルをとっていますが、今のところ、Amazonのブランド力を以てしても、業界の勢力図を塗り替えるほどの展開には至っていない……というのが根拠です。
薬局業界は変革を求められている
しかし、の影響がなかったとしても、薬局業界は変革を求められています。もうすぐ「2025年問題」と呼ばれる超高齢化社会が到来します。
これからは、薬局に薬を取りに行くのではなく、在宅医療や在宅介護に対応した薬剤師の訪問サービスのニーズが高まるでしょう。
薬剤師は、薬の専門家としてより精度の高いサービスやきめ細やかな接客が求められていく時代になることは間違いありません。
3.新サービス「Amazon薬局」の使い方
Amazonは、薬局によるオンライン服薬指導から処方薬の配送までを利用できるサービス「」を、2024年7月23日(火)より日本で開始しました。
お客様はAmazonショッピングアプリ上のご自身のアカウントから、に登録されている薬局を通して薬剤師によるオンライン服薬指導を受け、
処方薬をご自宅などご指定の住所に配送、または登録されている薬局の店舗で受け取れます。※1
に登録されている薬局各社
では、以下の薬局各社の対象店舗約2,500店舗をご利用いただくことが可能です(2024年7月23日時点50音順)。
●株式会社アインホールディングス
●ウエルシアホールディングス株式会社
●クオールホールディングス株式会社
●株式会社新生堂薬局
●中部薬品株式会社
●株式会社トモズ
●株式会社ファーマみらい
●薬樹株式会社
●株式会社ユニスマイル
各薬局の本サービス対象店舗は、内の「薬局の検索を始める」からご確認いただけます。
利用時の流れ
お客様はAmazonショッピングアプリ上のご自身のAmazonアカウントを通じ、に登録されている対象薬局からオンライン服薬指導を受けたのち、決済へと進んでいただけます。
処方薬はご自宅などご指定の住所に配送するか、薬局の店舗で受け取ることも可能です。
ご利用にあたっては、医療機関で受診した際に電子処方箋※2が交付されるか、「CLINICS」で受診できる医療機関にてオンライン診療を受け、処方箋データを取得いただく必要があります。
利用時のフロー図
●Step1:ご利用の前にの文字の下にStep1(医療機関で診療を受け、電子処方箋を取得)
医療機関で診療を受け、電子処方せんを取得する
医療機関のスタッフに、電子処方せんを選択したいと伝え、「引換番号」が書かれた「処方内容(控え)」の用紙を受け取ります。6桁の引換番号のみが伝えられることもあります。
※ * 「処方内容(控え)」の記載がなく、「処方せん」または「処方箋」と書かれたものはご利用いただけません。
* Amazonファーマシーのご利用には、日本国内にてSMSで確認コードを受け取ることができる携帯電話番号が必要です。
●Step2:を利用して処方薬を受け取るまでの流れの下にStep2(Amazonショッピングアプリで薬局を選んで、処方内容の画像を送る)
Amazonショッピングアプリで薬局を選んで、処方内容控えの画像を送る お好きな薬局を選び、ご都合のよいタイミングで服薬指導の予約をお取りください。
予約に必要な準備 医療機関より発行された「処方内容(控え)」の用紙をスマートフォンで撮影し、アプリ内でアップロードしてください。用紙を受け取らず、6桁の引換番号のみを伝達された場合、その番号を記載した紙の写真(お客様ご自身で記載したメモなど)をアップロードします。
健康保険証の画像登録(初回利用時)※1
問診票の回答(初回利用時)※2
※1 子ども医療証なども登録いただけます。
※1 ※2 内容変更がある場合、再提出が必要です。
●Step3:(服薬指導を受け会計)
ビデオ通話で服薬指導を受け、会計する 予約のお時間になりましたら、アプリからビデオ通話にお入りください。薬剤師よりお薬の説明を受け、注文が確定されます。Amazonアカウントに設定された支払い方法で決済されます。
※通話が終了した後のキャンセルはできませんので、ご注文内容については通話中に薬剤師にご確認ください。
●Step4:(処方薬を受け取る)が描かれている
処方薬を受け取る 最短当日発送。ご希望の方には、店舗受け取り(配送料無料)も対応しています。
患者向け総合医療アプリ「CLINICS(クリニクス)」とも連携
お客様は電子処方箋に対応している医療機関で受診後、医師から電子処方箋の発行を受けることでをご利用いただけます。
また、本サービスは株式会社メドレーが提供する患者向け総合医療アプリ「CLINICS」とも連携しており、クラウド診療システム「CLINICS」を導入している医療機関でオンライン診療を受けて電子処方箋を交付されたのち、のサービスをご利用いただくことも可能です。
イラストで、左に診療所・病院 右に資格で囲まれた、その中にお客様・薬局。診療所・病院とAmazonのファーマシーの間に診療と電子処方箋の文字 お客様と薬局の間にはオンライン服薬指導と薬の配送の文字
患者向け総合医療アプリ「CLINICS(クリニクス)」利用時のフロー図
は、慢性疾患で定期的な薬の処方を受けている方やお子様のいるご家庭におすすめのサービス
は、慢性疾患などで定期的に処方薬を必要とされているお客様や、移動や待ち時間の手間を減らしたいお子様をお持ちの方などに特におすすめのサービスです。
お客様ご自身のAmazonアカウントを利用し、ご希望の日時にご自宅などのプライベートな空間で薬剤師によるお薬の説明をオンラインで受けていただけます。
花粉症などが原因のアレルギー性鼻炎等で定期的にお薬の処方を受けている方にも、外出することなくオンライン服薬指導を受けてお薬を受け取ることができるため、利便性の高さを感じていただけることでしょう。
高血圧、脂質異常症、糖尿病などの生活習慣病やアレルギー性皮膚炎、喘息といった疾患がある方などにも、ぜひお使いいただきたいサービスです。
薬局・薬剤師の皆様と共に「医療DX」の推進に貢献
では、利便性やアクセスのしやすさを高めていくことで、オンラインでの服薬指導および処方薬の配送までをご利用いただけるサービスの普及を目指していきます。
Amazon は本サービスを通じて、薬局・薬剤師の皆様と共に医療DXの推進に貢献し、 お客様1人ひとりのヘルスケアのニーズに合ったサービスの提供を目指していきます。
※1: はAmazonショッピングアプリでのみ、ご利用が可能です。
モバイルブラウザ、デスクトップブラウザ、プライム・ビデオアプリやKindleのAmazonショッピングアプリなど他のAmazonに関連するアプリではご利用いただけません。
※2: 電子処方箋とは、これまで紙で発行していた処方箋を電子化したものです。電子処方箋についての詳細は厚生労働省のウェブサイトをご覧ください。
DXとは:AI・IoT・ビッグデータといったようなデジタル技術を駆使することで、これまでの事業のありかたを変革させる取り組みを意味する言葉です。従来の枠組みを取り除き、価値観を根底から変化させていくのが特徴です。企業がこれからも成長を続けていくためには、DXは必須要素であるといえます。
医療DX:現在、さまざまな分野でDXが導入されつつありますが、医療機関におけるDX、すなわち医療DXは、患者さんに医療を提供する上で生じる課題を解決するための取り組みです。特に重要な目的は、より効果的・効率的な医療提供の実現です。
の使い方
ページへのアクセス方法
下記の①または②の方法で、のページにアクセスできます。
① Amazonショッピングアプリ上部の検索窓に「ファーマシー」と入力し、検索結果上部に表示されるのバナーをクリックいただくと、のトップページに遷移します。
② Amazonショッピングアプリ下部にあるナビゲーションの一番右、ハンバーガータブ(三本線)をクリック、「カテゴリー別にショッピング」の中から「ドラッグストア&パーソナルケア」を選択、「ファーマシー(処方薬)」を選択いただくと、のトップページに遷移します。
の使い方:電子処方箋対応の医療機関で診療を受ける場合
医療機関での受付の際に電子処方箋を利用したい旨をお伝えください。
受診後、電子処方箋の「処方内容(控え)」の用紙、または「引換番号」を受け取ります。
Amazonショッピングアプリからのトップページを開きます。
「処方内容(控え)」、または「引換番号」の写真を撮り、お客様のプロフィールにアップロードします。
薬局を選択し、オンライン服薬指導を予約します。
予約した日時になったら、ビデオ通話でオンライン服薬指導を受けます。終了後、注文内容を確認できます。
配送の場合は指定の住所で処方薬を受け取ります。
店舗受け取りの場合は薬局店舗にて受け取ります。
4.「Amazon薬局」手順詳細
は、オンラインで薬局から処方薬を買えるサービスです。薬剤師による服薬指導をオンラインで受け、処方薬をご自宅などご指定の住所に配送または薬局の店舗で受け取れます。
のご利用前の必須項目
のご利用にあたっては、医療機関で診療を受け、電子処方箋を取得していただく必要があります。
でご利用いただける処方箋(電子処方箋)・ご利用いただけない処方箋
電子処方箋:電子処方箋が発行されると、「引換番号」が発行されます。(ご利用の医療機関が電子処方箋に対応しているかご確認ください。)
紙で受け取った場合、「処方内容(控え)」が利用できます。
紙で受け取っていない場合、6桁の引換番号が記載された紙の写真(お客様ご自身で記載したメモなどを含みます)をアップロードすることで利用できます。
と連携したオンライン診療サービスの医療機関で発行される処方箋:は、外部のオンライン診療サービスアプリ、CLINICS(クリニクス)と連携しています。
電子処方箋をご利用でない場合は、CLINICSに登録されている医療機関でオンライン診療を受け、処方箋を入手することもできます。
※注:
電子処方箋とは、これまで紙で発行していた処方箋を電子化したものです。
電子処方箋についての詳細は厚生労働省のウェブサイト(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/denshishohousen_kokumin.html )をご覧ください。
従来の紙の処方箋は原本を必ず薬局に提出する必要があるため、オンラインでの服薬指導を含めた本サービスではご利用いただけません。
」と連携したオンライン診療サービスをご利用時は、紙処方箋原本を医療機関から服薬指導を提供した薬局に直接郵送するため、紙の処方箋でもご利用可能です。
処方箋の取得とご利用の流れ
※注:
医療機関で診療を受けていただいても、医師の判断により、処方箋が発行されない場合もあります。
処方薬の種類や状況によって、薬局の判断でオンライン服薬指導などのサービスを行うことができない場合があります。
では置き配を含む配送指示の指定はできません。
電子処方箋対応の医療機関で診療を受ける場合
医療機関での受付の際に電子処方箋を利用したい旨をお伝えください。
電子処方箋の「処方内容(控え)」の用紙を受け取ります。
Amazonショッピングアプリからのトップページを開きます。
処方内容(控え)の写真を撮り、お客様のプロフィールにアップロードします。(引換番号のみを伝達された場合、引換番号が記載された紙の写真(お客様ご自身で記載したメモなどを含みます)をアップロードします。)
薬局を選択し、オンライン服薬指導を予約します。
予約した日時になったら、ビデオ通話でオンライン服薬指導を受け、注文内容を確認します。
配送の場合は指定の住所で処方薬を受け取ります。店舗受け取りの場合は薬局店舗にて受け取ります。
CLINICS(クリニクス)を使用してオンライン診療を受ける場合
(上で)処方箋アップロード画面で、CLINICSの横にある開くをタップします。
(上で)CLINICSを開くをタップします。
(ブラウザ上で)ページの案内に沿ってCLINICSにログインまたはアカウント登録します。
(CLINICS上で)医療機関を選択し、オンライン診療を予約して、受診します。
(CLINICS上で)発行された処方箋を選択し、オンライン服薬指導を申し込むためAmazonショッピングアプリに移動します。
(上で)に戻ると自動的に処方箋のデータが取り込まれます。
薬局を選択し、オンライン服薬指導を予約します。
(上で)予約した日時になったら、ビデオ通話でオンライン服薬指導を受け、注文内容を確認します。
配送の場合は指定の住所で処方薬を受け取ります。店舗受け取りの場合は薬局店舗にて受け取ります。
※服薬指導とは:
処方薬の購入には、用法・用量・副作用などについての説明を薬剤師から受ける必要があります。これを服薬指導と言います。
では、Amazonショッピングアプリ上で、ビデオ通話を通じて薬剤師の服薬指導を受けることができます。
服薬指導では、ご自身の体調や調剤される処方薬に関する情報などをやりとりすることになりますので、プライバシーが守られる場所でビデオ通話に参加してください。
※CLINICS(クリニクス)とは:
株式会社メドレーが提供する、オンライン診療・服薬指導アプリです。
はCLINICSと連携しており、AmazonショッピングアプリからCLINICSに移動し、CLINICSでオンライン診療を受けることができます。
処方箋が発行された場合、に取り込みたい処方箋を選択してAmazonショッピングアプリに戻ると、のお客様プロフィールに処方箋が取り込まれます。
5.Amazon薬局利用→電子処方箋が必要
Amazonが処方薬の販売サービスを開始! 利用時に必要になる「電子処方箋」とは何なのか?
とは、Amazonが開始した処方薬の販売サービスですね!。
ユーザーは薬剤師によるオンラインでの服薬指導から処方薬の配送まで利用可能で、処方薬を入手する際の移動の手間や待ち時間を減らすことができます。
これを利用するために必要となるのが「電子処方箋」です。
電子処方箋は2023年1月から開始された仕組みであり、効率化や健康面でのメリットを有しています。
この記事では、電子処方箋とは何か?どのように入手するのか?といった点について解説します。
電子処方箋とは何ぞや?
そもそも処方箋とは、医師が患者を診察した際、患者が薬を服用する必要があると判断したときに発行する書類です。
薬の種類とその服用量、投与方法等が記載されており、この処方箋を元に薬剤師が薬の調合を行います。
電子処方箋とは、これまで紙で発行していた処方箋を電子化したものです。処方箋の電子化によって以下のメリットが生まれます。
薬の併用による健康被害の防止
患者が複数の医療機関を受診し、個別に薬を入手していた場合、薬の併用による健康被害が発生する可能性があります。これを防止するために、これまでは別の医療機関により処方されている薬の情報は、お薬手帳や患者の記憶を元に医師や歯科医師、薬剤師が確認していました。
一方、電子処方箋では、処方された薬の内容はシステム上で一元管理されるため、医師や歯科医師、薬剤師はより正確に患者の投薬情報を共有し、薬の併用による健康被害を防ぐことが可能になります。
薬の受け取りプロセスの簡素化
これまでは、医療機関により紙の処方箋が発行され、患者がこれを薬局に提出し、調剤を受け取るといった仕組みでした。電子処方箋は、医師が処方情報を「電子処方箋管理サービス」というシステムに登録し、患者が訪れた薬局の薬剤師が、処方情報を電子処方箋管理サービスからダウンロードし、調剤するという仕組みです。
患者が処方箋を薬局に持っていく必要がなくなるため、患者はいつでも都合のよいときに処方薬を受け取ることができます。また、紛失による処方箋の再発行の手間もなくなります。
電子処方箋の利用方法は? マイナンバーカードが必要?
医療機関で電子処方箋を受け取り、薬局に提出する方法として、マイナンバーカードを利用する方法と、健康保険証を利用する方法との2つがあります。
ただマイナンバーカードの場合は、本人の同意の上で、過去の投薬情報を医師、歯科医師、薬剤師が確認することができます。
安全な医療につながることから、マイナンバーカードの利用が推奨されています。
厚生労働省「電子処方せんの利用方法について(国民向け)」YouTube動画より
マイナンバーカードで電子処方箋を入手する方法(医療機関での受診時)
1. 電子処方箋に対応した医療機関で受付する2. 顔認証付きカードリーダーにマイナンバーカードを置く
3. 顔認証または暗証番号で本人確認する
4. 過去のお薬情報の提供の同意/不同意を選択する
5. 処方箋発行方法として電子処方箋を選択する
6. 診察を受ける
7. 会計時に「処方内容(控え)」が渡される
※処方内容(控え)は処方箋ではなく、処方内容等を患者が確認するために渡されるものです。
薬局で健康保険証を使用して受付する場合、処方内容(控え)に記載された6桁の引換番号が必要になります。
マイナンバーカードで電子処方箋を提出する方法(薬局での購入時)
1. 電子処方箋に対応した薬局で受付する2. 顔認証付きカードリーダーにマイナンバーカードを置く
3. 顔認証または暗証番号で本人確認する
4. 過去のお薬情報の提供の同意/不同意を選択する
5. 調剤を受ける処方箋を選択する
6. 薬を受け取り、会計をする
過去のお薬情報の提供に同意すると、薬剤師が患者の処方情報をデータで確認しながら調剤することができます。
健康保険証で電子処方箋を入手する方法(医療機関での受診時)
1. 電子処方箋に対応した医療機関で受付時に電子処方箋を利用したい旨を伝える2. 診察を受ける(医師・歯科医師から電子処方箋を希望するかを確認される医療機関もある)
3. 会計時に「処方内容(控え)」が渡される
健康保険証で電子処方箋を提出する方法(薬局での購入時)
1. 電子処方箋に対応した薬局で受付時に処方内容(控え)に記載された6桁の引換番号を伝える2. 薬を受け取り、会計をする
電子処方箋は全国どの医療機関・薬局でも利用できる?
電子処方箋に対応した医療機関・薬局でしか利用できません。
電子処方箋に対応している施設は以下のようなサイトで検索することができます。
■電子処方箋対応施設を検索できるWebサイトの例
Caloo 病院口コミ検索サイト
SCUEL(スクエル) | 医療総合情報サイト
症状検索エンジン「ユビー」
電子処方箋の場合、家族が代わりに薬を受け取ることはできる?
患者の家族が代わりに薬を受け取る場合、被保険者情報、処方内容(控え)に記載されている「引換番号」、患者と家族であることがわかる身分証明書を薬局に提示すると薬を受け取ることができます。
電子処方箋に対応した医療機関でも、紙の処方箋を選択することができるため、これまで通りに紙の処方箋を利用して薬を受け取ることができますが、電子処方箋では患者と家族との間での紙の処方箋の受け渡しの手間を省くことができます。
6.【amazon pharmacy】 体験報告
長年、小売業のDX支援を手掛けてきた郡司 昇氏が解説。by 店舗のICT活用研究所 代表 郡司 昇
体験レポート その仕組みと収益モデルは?
がっかりしないDX 小売業の新時代
連載:がっかりしないDX 小売業の新時代
デジタル技術を用いて業務改善を目指すDXの必要性が叫ばれて久しい。しかし、ちまたには、形ばかりの残念なDX「がっかりDX」であふれている。
とりわけ、人手不足が深刻な小売業でDXを成功させるには、どうすればいいのか。
2024年7月、日本の医療サービスにおいて話題をさらうサービスが開始しました。
その名も。
Eコマースの巨人Amazonが、薬局を選んで処方薬を買えるサービスを開始したのです。
Amazon自身が公式サイトで「薬局を選んで処方薬を買えるサービス」と表現しているように、Amazonが自ら保険調剤薬局を運営するわけでもなければ、そこから医療用医薬品を配送するサービスでもありません。しかしながら、メディアでは誤謬(ごびゅう)の混ざった記事も多く見かけます。
は、どのような収益モデルなのでしょうか。使い勝手はいかほどなのでしょうか。薬剤師であり、ドラッグストア勤務時代にEC事業と会員制ネットスーパー方式の新規事業(Amazon Prime Now)の責任者でもあった筆者が、現時点におけるの仕組みについて解説したいと思います。
の収益モデルとは(アマゾンジャパンのプレスリリースより)
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※著者プロフィール:郡司 昇
photo
20代で株式会社を作りドラッグストア経営。大手ココカラファインでドラッグストア・保険調剤薬局の販社統合プロジェクト後、EC事業会社社長として事業の黒字化を達成。同時に、全社顧客戦略であるマーケティング戦略を策定・実行。
現職は小売業のDXにおいての小売業・IT企業双方のアドバイザーとして、顧客体験向上による収益向上を支援。「日本オムニチャネル協会」顧客体験(CX)部会リーダーなどを兼務する。
公式Webサイト:小売業へのIT活用アドバイザー 店舗のICT活用研究所 郡司昇
公式X:@otc_tyouzai、著書:『小売業の本質: 小売業5.0』
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【目次】
6.1 の特徴は?
6.2 価格と収益モデル
6.3 使い勝手のほどは?
6.1の特徴は?
はオンライン服薬指導プラットフォームの一つです。
※プラットフォームとは:「サービスの提供者」と「利用者」を繋ぐための「場を提供する」という大きな役割・特徴があります。
既存サービスとしては「SOKUYAKU」
「kakari」」
「Pharms(CLINICS)」などが該当します。
また、日本調剤、アイン薬局、そうごう薬局など調剤大手は、自社の患者用アプリを展開しています。
の特徴は、包括的なアプローチにあります。
薬剤師によるオンライン服薬指導から処方薬の配送まで、一連のプロセスをシームレスに提供するプラットフォームです。
Amazonショッピングアプリから利用開始できるので、服薬指導専用のアプリをダウンロードして登録するよりも少ないステップで利用できます。
このサービスを利用するには電子処方箋が必須です。
筆者は2022年に医療機関で診察を受けた後に紙の処方箋を郵送し、オンライン服薬指導を受けて、医療用医薬品をコンビニで受け取る体験をしたことがあります。
この際には服薬指導を受けてからコンビニで薬を受け取る状態になるまで8日かかりました。
薬局への処方箋の郵送がボトルネックになったのです。
処方箋を普通郵便で郵送して届くまでに曜日などが好条件であれば最短1日、即日発送できれば2日後にはコンビニに届く可能性がありましたが、それでも処方箋を郵送して2日後です。
オンライン服薬指導を現実的な手間で利用するためには、電子処方箋が欠かせません。
2022年秋に日本での「Amazon Pharmacy」展開を大手チェーンに声掛けしているというメディア報道があった後に、サービス開始まで2年かかったのは、電子処方箋普及に国が本気で取り組むのを待っていた可能性があります。
さて、サービスを利用するには、医療機関で診察時に電子処方箋の発行を受けるか、Amazonアプリ、または提携するメドレー社の総合医療アプリ「CLINICS」アプリでオンライン診療を受けて電子処方箋のデータを取得する必要があります。
その後、Amazonショッピングアプリから登録薬局を選び、オンラインで薬剤師による服薬指導を受けます。
処方薬は自宅への配送か、薬局店舗での受け取りを選択できます。
服薬指導を受けられる対象店舗は、サービス開始時点でウエルシアホールディングス、アインホールディングス、クオールホールディングスなど、約2500店舗となっています。
利用の流れ(アマゾンジャパンのプレスリリースより)
6.2価格と収益モデル
保険調剤にかかる費用は通常の薬局と同じく、国が定めた価格です。薬局もAmazonも配送による利益は国から得られないので、配送料は発送する薬局の負担になります。
したがって薬局ごとに金額を患者に請求することになります。
普及が進むにつれて送料を安くするなどして処方箋獲得を狙う薬局が増えてくるでしょう。
一方、薬局がAmazonに支払う初期費用や月額定期費用はありません。
売り上げに応じて手数料を受け取るモデルです。
人づてに薬局からAmazonへの支払いは1件600円前後という話を耳にしたことがあります。
薬局から見ると、オンラインからの集客をAmazonに任せて、処方箋が来るごとに手数料を払うモデルに見えます。
そして、他のオンライン服薬指導プラットフォームよりも集客力がありそうに見えます。
そう考えると、の登場で、オンライン服薬指導プラットフォームを展開する競合企業は収益化が一段と難しくなりそうです。
6.3使い勝手のほどは?
を開始早々に利用した薬剤師の友人に、感想を聞きました。
コンサルティングなどを手掛ける実務薬学総合研究所(さいたま市)の水 八寿裕・代表取締役は、喉の炎症で耳鼻科を受診しました。その際に、電子処方箋を発行してもらい、Amazonアプリで自宅近くの大手ドラッグストアチェーンの薬局を選択しました。
水氏は、電子処方箋の控えを持って薬局に渡し、念のため名前と連絡先を告げてマイナンバー受付しましたが、は電子処方箋控えの画像をアプリから送ればこの作業は不要です。
通常の薬局で行われる初回アンケートと同じ問診票の記載をアプリで行った後に、オンライン服薬指導予約の画面に遷移します。予約時間は30分単位で設定されており、水氏は午後4時から午後4時30分の枠で予約しました。
問診票の記載をアプリで行った後に、オンライン服薬指導予約の画面に遷移する
オンライン服薬指導の時間は自宅にいたので、スマホを目の前において午後4時ちょうどにアプリの「参加」ボタンを押したところ、ビデオ通話の画面になりました。
始まるのを待っていましたが、なかなか連絡がきません。
3分ほど経ったところで画面に「店舗での服薬指導のため、参加が遅れている可能性があります。状況を確認したい場合は、薬局に直接お電話ください」という表示が出ました。
同時に「薬局に電話して問い合わせる」というボタンが表示されます。
8分待ってもつながらなかったので、このボタンを押したところ、ビデオチャットが終了して電話が立ち上がります。
すぐに電話に出たので「でお願いしたのですが……」というと、保留の後おそらく薬局内で状況確認が行われて、「今、服薬指導開始という形でとらせていただいて……ですね。
参加していただけると……」と慣れていない様子でした。
電話を切って、再度参加ボタンを押した後に、ビデオ通話での服薬指導が始まりました。
服薬指導自体は通常と同様でした。
送料がかかる郵送ではなく、店頭受け取りを選んだので、その後薬局で薬を受け取りました。
会計はアプリからAmazonで使っているクレジットカードで払われているので、店頭での支払いはなく、受け取って帰るだけでした。
水氏の体験から、に参加した薬局がまだ慣れていない様子が伝わってきます。
服薬指導の開始までは、薬局側は飲食店や小売店でのUber Eats対応と似た流れです。
端末に情報が表示されるので、必要なアクションを行うことになります。
運用やアプリのUXという点で、予約時間から開始するまでのロスには改善余地が大きいようです。
薬局も利用者もまだ手探りなが今後どうなるかのヒントは、先行した米国にありそうです。
次回は2020年にスタートした米国のAmazon Pharmacyとの違いについて紹介します。
7.Amazonファーマシー、日米でどう違う?
長年、小売業のDX支援を手掛けてきた郡司 昇氏が解説。by 店舗のICT活用研究所 代表 郡司 昇
比較から見える「ビジネス巧者ぶり」とは
2024年7月、日本で「Amazonファーマシー」がサービスを開始しました。
「薬局を選んで処方薬を買えるサービス」で、前回の連載記事「Amazonファーマシー体験レポート その仕組みと収益モデルは?」において、そのビジネスモデルや利用して見えてきた課題などを解説しました。
実は同様のサービスに、2020年に米国で始まった「Amazon Pharmacy」があります。
名称だけ見れば、今回のサービスはその日本版のように思えますが、実際には大きな違いがあります。
両国のサービスを比較しながら、その特徴と背景にある医療制度の違いを整理していくと、Amazonが各国の状況に合わせて、巧みにビジネスモデルを適応させている様子が見えてきます。
【目次】
7.1サービスの本質的な違いとは?
7.2米国のオンライン薬局事情
7.3価格設定と保険制度
7.4配送サービスと会員サービス
7.5データ活用とAI技術の導入
7.1サービスの本質的な違いとは?
まず、米国と日本のサービスで最も大きな違いは、その本質にあります。
米国のAmazon Pharmacyは、文字通り「Amazonの経営する薬局」です。
Amazonが直接、処方箋医薬品を販売し、配送しています。
日本の薬剤師である筆者としては「処方箋医薬品を販売」という表現は使いたくないのですが、ここではAmazonに合わせてそのまま表現します。
一方、日本のAmazonファーマシーは「薬局を選んで処方薬を買えるサービス」です。
つまり、日本でAmazonは薬局と患者をつなぐプラットフォームとしての役割なのです。
この違いは、両国の医療制度や規制の違いから生まれています。
なお、日本においてAmazonが直接薬局を運営することは規制の影響で難しいと解説する記事を見かけますが、ボトルネックはそこではありません。
日本でもAmazon自らが薬局を出そうと思えば出すことは可能です。
7.2米国のオンライン薬局事情
米国のオンライン薬局は急速な成長を見せています。
2023年の927.2億ドルから2024年には1088億ドルに拡大すると予測されています。
これは、薬局市場全体の約20%を占める規模となっています。
この急成長はコロナ禍以降定着した部分が多く、CVSやWalgreenといった大手ドラッグストアが店舗を閉鎖して集約する動きをしている一因です。
そもそも米国ではリフィル処方箋制度が定着しており、アプリやWebサイトを通したリピート注文は一般的なサービスです。
米国でのAmazon Pharmacyはこのサービスへの後発参入です。
ここで、リフィル処方箋制度について、少し詳しく触れたいと思います。
リフィル処方箋とは、一定の定められた期間内に反復使用できる処方箋のことで、患者が医師の再診を受けることなく、処方箋1枚で繰り返し薬局において薬を受け取ることができる処方箋です。
病状が安定した患者において医師が期限を決めて処方箋を書き、その期限内であれば薬剤師のモニタリングの元に、その都度繰り返し調剤が行われます。
薬剤師はモニタリング結果を薬歴や調剤録に記録をとり、薬剤師が再受診を必要とすると判断した場合は、調剤は行われず主治医に受診勧奨を行うという、薬剤師によるモニタリングを前提とした仕組みです。
患者にとっては医師のもとを訪れる手間が省け、医療費削減にもつながるメリットがあります。
医師のメリットは治療が必要な患者に専念することができ、負担が軽減されることにあります。
日本では、2022年4月の診療報酬改定で導入されましたが、現時点では十分に活用されていない状況です。
2022年10月時点で総受付件数に対するリフィル処方箋の割合は0.102%でした。
7.3価格設定と保険制度
価格設定においても、両国で大きな違いがあります。
米国のAmazon Pharmacyでは競争力のある価格設定を行っています。
特にPrime会員向けの送料無料サービスは、会員にとって魅力的です。
一方、国民皆保険の日本は国が定めた保険調剤の公定価格となります。
つまり、どの薬局で購入しても薬代自体は大きく変わりません。
ただし、配送料に関しては薬局ごとに設定が異なるため、ここに若干の価格競争の余地があります。
7.4配送サービスと会員サービス
米国のAmazon Pharmacyは、Amazon自身の経営する薬局からの出荷です。
Amazonの強力な物流ネットワークを生かし、効率的で迅速な配送サービスを提供しています。
この点が、日本のサービスとの大きな違いの一つとなっています。
米国では、Amazonの既存の物流インフラを最大限に活用し、一部の都市では同日配送も実現しています。
最も革新的なのは、テキサス州カレッジステーションで始まったドローンによる処方薬の配送です。
これにより、注文から60分以内という驚異的なスピードでの薬の配達が可能になりました。
また、渋滞が激しいニューヨークではeバイクを使用した配送も行っています。
ドローンによる処方薬の配送(Amazon Newsより)
一方、日本のAmazonファーマシーでは、配送は各薬局が担当します。
そのため、配送のスピードや料金は薬局によって異なり、米国のAmazonのような統一された高効率な配送システムにはなり得ません。
代わりに、店頭での受け取りも選択できるのは特徴といえるでしょう。
この配送システムの違いは、両国のサービスの本質的な違いを反映しています。
米国ではAmazonが直接薬を販売・配送しているのに対し、日本ではAmazonはあくまでプラットフォームの提供者に現時点では留まっているのです。
米国のAmazon Pharmacyでは、Prime会員向けに特別なサービスを提供しています。
例えば、処方薬の割引や無料配送などがあります。これは、既存のAmazonの顧客ベースを活用して医薬品市場に参入する戦略の一環です。
日本のAmazonファーマシーでは、現時点でPrime会員向けの特別なサービスは提供されていません。
これは、前述の通り薬の価格が固定されていることや、Amazonが直接薬を販売していないことが理由として考えられます。
7.5データ活用とAI技術の導入
米国のAmazon Pharmacyでは、AWS Supply Chainを用いた高精度の需要予測により、在庫管理や人員配置の最適化を図っています。
処方箋受付から出荷まで、処方箋の全行程にわたっての需要を予測する精度がこれにより50%向上しました。
需要予測精度の向上は在庫管理から顧客サービスまで、ビジネスのあらゆる面に好影響を及ぼします。
また、AIアシスタントのAlexaを活用した服薬リマインダー機能※なども開発しています。
※服薬リマインダー機能:定期的にユーザーに薬を飲むように促し、薬の状況を記録することができます。
長期的に薬を服用しているユーザーにとっては、かなり実用的な機能です。
日本のAmazonファーマシーでは、現時点でこのような高度なデータ活用やAI技術の導入は見られません。
ただし、オンライン服薬指導のプラットフォームとしての機能を生かし、将来的にはデータ分析やAI技術を導入する可能性があります。
結論として、米国と日本のAmazonファーマシーは、同じ名前を冠していても、その実態は大きく異なります。
これは両国の医療制度の違いによるところが大きいですが、同時にAmazonが各国の状況に合わせて柔軟にビジネスモデルを適応させていることの表れでもあります。
今後、日本のAmazonファーマシーがどのように発展し、医療サービスの利便性向上にどのように貢献していくのか、注目していく必要があるでしょう。
Amazonファーマシーの登場は、日本の医療サービスのDXを加速させる一つのきっかけとなるかもしれません。
その行方を見守りつつ、患者にとってより良い医療サービスの在り方を考えていくことが重要です。
8.Amazonに中小薬局どう立ち向かうか
2024/07/24 by 狭間 研至=ファルメディコ(大阪市北区)代表取締役、思温病院(大阪市西成区)理事長、医師
以前から言われていたことですが、アマゾンジャパン(東京都目黒区)が、同社のアプリ上でオンライン服薬指導から処方薬の配送までを手掛けるサービスを開始すると発表しました。サービス名は。
いよいよか、と思うとともに、ウエルシアホールディングス(HD)やクオールHDなど業界トップのドラッグストア、調剤薬局チェーンを筆頭に計9社、約2500店舗と提携していくというリリースを見ると、その衝撃はじわじわ効いてくるように感じます。
そもそもドラッグストアの調剤への進出自体も、10年ほど前まではそれほど目立たなかった気がしますが、ここ数年、急増しています。
また、の薬局業界への参入は2年ほど前から取り沙汰されてきましたし、さらに直近では、大手コンビニチェーンが店頭で処方箋受け取りのサービスを提供するということも報じられていました。
「ドラッグストア」と「」と「コンビニ」。
いずれも、ウリは、安さと早さと利便性です。私たちも、毎日の生活の中で、これらのお店やサービスを利用していると思いますが、言うなれば購入先を、個人商店や小規模小売店からこれらにことごとく乗り換えてきたのだと思います。
その矛先が今度は自分たちに向くのかと思うとゾッとしないでもないですが、では、どう立ち向かえばよいのでしょうか。
基本的には、「勝てる土俵で戦う」ことが大切ではないかと考えています。
既に私たち自身が実感しているように、ドラッグストア、、コンビニの「安い・早い・便利」なサービスは極めて優れており、中小薬局がこれらに対抗するサービスを提供しようとしたところで、どうひいき目に見ても無理筋な話です。
私は、「勝てる土俵」で勝つためには次の3点が重要になると思います。
(1)ランチェスター戦略
弱者が強者に勝つための戦い方を考える事業戦略論として有名な「ランチェスター戦略」の考え方を参考にしましょう。
中小薬局に必要なのは、オンライン診療やオンライン服薬指導、の配送網という「遠隔戦」「広域戦」ではなく、バイタルサインも活用したきめ細かい服用後のフォローアップという「接近戦」、店舗から半径1.5kmでの地域一番店の実践という「局地戦」の展開が重要になります。
卒倒するほどの事業規模も、誰もが知るブランドネームも、顧客との距離を縮めていくと関係なくなります。
改めて、目の前の患者さんとしっかり向き合うことが大切です。
(2)モノではなく体験を売る
他の領域では既に言われていることですが、薬という「モノ」を手に入れるまでのところで勝負すると、早さと利便性と安さが基本になります。
しかし、患者さんが手に入れたいのは薬でしょうか。決してそうではないと思うのです。
「頭痛を止めたい」「血圧を安定させたい」「副作用をコントロールして抗がん薬治療を乗り切りたい」といったことを通じて、病気の治癒や病状の安定、安心安全な薬物治療――を体験したいのだと思います。
この体験をいかに作り出すのかということを考えれば、「対物から対人」という流れは調剤報酬にも及び始めていますから、新しいサービス内容は自ずと見えてくるのではないかと思います。
(3)外来・在宅・OTC薬を意識する
今回の想定は、あくまでも外来通院中の比較的元気な患者さんであり、医師の定期診察と投薬を要する患者さんが対象の話です。
しかし、外来診療が全てではありません。在宅もあればセルフメディケーションもあります。一本足打法ではなく、三本足で臨む。一脚では倒れますが、三脚では多少のことがあっても、倒れません。
これら3点に共通するのは、「どこにもない、誰にもできないことをやる」、つまり私たちそれぞれが、「私たちならでは」の独自性をどう創り出していくかということです。
そのためには薬剤師が専門性と個性を活かした医療を展開することが必要です。
そして、薬剤師が専門性と個性を発揮するためには、時間・気力・体力を温存する仕組み作りが必要です。
そのためにも、(1)業務フローの見直しと整理、(2)積極的な機械化とICT化、(3)(1)と(2)を通じて見えてくる「業務的には重要だが薬学的専門性がない」業務を担う「薬局パートナー」の育成と現場への投入――が重要になります。
これらに取り組む余裕がない、とか、それほどの事業規模はないということになると、これから大阪で取り組む国家戦略特区事業「調剤業務の一部外部委託(一包化)」を活用するオプションを作っておくことが大切ではないかと思います。
いよいよ激動の時代に入ると思いますが、恐れ過ぎず油断し過ぎず、これらの点に留意しつつ、独自性を粛々と磨いていくことが大切ではないでしょうか。
9.アマゾン薬局は日本の薬局を駆逐できない
は日本の薬局を駆逐できないであろう、これだけの理由
7月23日、アマゾンジャパンはオンラインでの服薬指導から薬剤の購入・配送までをワンストップで提供するの参入を発表した。
ユーザーは薬剤を自宅か最寄りの薬局で受け取ることができ、ウエルシアホールディングズ、新生堂薬局など全国2500店舗の薬局とパートナーを組んでいる。
一部では「日本の薬局市場を駆逐するのではないか……」とまでささやかれる、画期的に見えるサービスだ。だがリリースから2週間がたった現在、話題性としてはいま一歩ではないか。
同サービスが日本市場に参入するうえで直面しそうな課題と、その背景にある要因を探りたい。
アットコスメとの協業で成功体験を積んだAmazon
Amazonは迅速な配送、幅広い商品ラインアップ、そして顧客中心のサービスで成功を収めてきた企業だ。の成否を占う前に、これに先立つ化粧品業界への参入事例を振り返りたい。
同社は2022年にアットコスメを運営するアイスタイルと組み、化粧品業界に参入している。
今年度中にAmazon.co.jp上でも「@cosme SHOPPING」をオープンするとしており、良好な協業関係を築いているようだ。
@cosme SHOPPING公式Webサイト
Amazonとの共同で生まれた「@cosme SHOPPING」は、消費者にとって利便性の高いサービスとして評価されており、アットコスメの実店舗施策ともシナジーを発揮している。
実際に、Amazonとの協業でアイスタイルの株価と業績は大幅に伸びた。
同社の売上高は2021年6月期に309億円だったところから、2024年6月期は550億円を見込む。
営業利益も2021年の6億円の赤字から、今期には17億円の黒字となる業績予想を発表している。順調そのものといったところだ。
アイスタイルの株価も提携前は150円台で底を這う展開を続けていたが、Amazonとの提携も追い風となり、現在は440円程度で推移している。
化粧品業界とAmazonの協業は大成功だったわけだ。
しかし、医薬品を取り扱う薬局市場への進出は、化粧品市場とは異なる挑戦を伴う。
化粧品は医薬品と比較すると規制が緩やかで、オンラインでの販売も容易だ。
しかし、医薬品は厳格な法規制が存在し、特に処方薬の取り扱いには高度な専門知識が要求される。
そして、法規制ではないところにもネックはある。
コンビニより薬局が多い日本、オンラインは不要?
日本には非常に多くの薬局が存在し、その数は年々増加している。
厚生労働省の「衛生行政報告例」によると、日本全国の薬局数は2023年3月末時点で6万2375カ所に達している。
これは日本にあるコンビニエンスストア、約5万6000店舗よりも多い。
また、利益が見込める都心部に多数店舗が存在するコンビニと違い、薬局は地方の病院の近辺にも点在し、分布の度合いは薬局の方に分があると考えられる。
さらに、日本の薬局では薬剤の種類によっては、薬剤師による対面での注意事項の説明やカウンセリングも提供している。
対面でのコミュニケーションは、患者の様子の細かな違いといった定性的なフォローも行いやすい。
これは、特に高齢者や慢性疾患を抱える患者にとって重要な価値であり、オンライン薬局が提供する利便性だけでは代替しえない部分だろう。
日本の薬局は地域に根ざしたサービスを提供しており、特に地方都市では特定の薬剤師や従業員が患者個人と緊密な信頼関係を築いているケースもある。オンライン薬局だけではその辺りの代替も難しい。
薬剤の入手方法についても、の自宅配送は強みとは言い切れない。もし、私たちがセブン-イレブンのスイーツが食べたい時に、わざわざAmazonの通販を利用するだろうか?
近くのセブン-イレブンに足を運んだほうが早いだろう。
そう考えると、消費者が薬を入手するうえで、コンビニよりも数が多い薬局にあえて行かずに、の自宅配送を選ぶだろうかという疑問が残る。
実は米国でもあまりうまくいってない?
お膝元である米国でのの試みは実際、多くの課題に直面した。
既存の薬局チェーンとの競争や法規制により、期待された成果を上げることができないこともあった。
また、他国でも同様の問題に直面し、進出が頓挫するケースが見られた。
これらの失敗から学ぶべき教訓は多く、日本市場でも同様の問題が発生する可能性が高いのではないか。
例えば、米国では大手薬局チェーンが強固な市場シェアを持っており、Amazonが市場に参入するためには、既存のプレーヤーと競争する必要があった。
また、規制の厳しさから、オンライン薬局としての完全な機能を提供することが難しく、サービスの魅力が限定的であった。
このような背景から、Amazonは米国市場での成功を完全に収めることができなかったのだ。
が日本市場で成功するためには、既存の薬局と競争するだけではなく、法規制をクリアし、消費者の信頼を獲得しなくてはならない。
一方、日本の薬局市場は非常に競争が激しく、消費者が既存の薬局から受けるサービスの質も高い。
が市場での優位性を確立するのは容易ではないだろう。
消費者視点で「良いサービス」となるために
薬局チェーンとAmazonとの協業は、投資家にとっては魅力的に映るかもしれない。
Amazonのブランド力は確かに強力であり、世界トップの時価総額企業との協業は市場からの高い評価を得るだろう。
しかし消費者の視点に立った時、必ずしもそうとは映らない。
特に、日本の消費者は対面での相談やサービスを重視する傾向が強く、こうしたニーズに応えるためには、単にオンラインでの利便性だけでは不十分である。
Amazonの技術力や物流ネットワークは確かに大きな強みだが、それが消費者にとっての価値をどのように高めるかは別の問題だろう。
特に医薬品市場においては、消費者の健康と安全が最優先されるべきであり、Amazonの進出がその信頼性を損なうようなことがあってはならない。
Amazonブランドがもたらす潜在的なリスクも無視できない。
例えば、個人情報の管理やプライバシー保護の問題、さらには薬剤の品質管理など、医薬品市場特有の課題が存在する。
これらの課題を克服しない限り、Amazonが医薬品市場で成功するのは難しいだろう。
アイスタイルの成功事例に翻ると、同社はAmazonとの協業にぶら下がっているわけでもなければ、棚ぼた的な成功というわけではない。
同社の実店舗や独自ブランドの戦略という企業努力があったからこそAmazonとの協業をシナジーにできたのだ。
Amazonブランドが化粧品や医薬品市場でプラスになるかどうかは、消費者の視点に立った、信頼性と専門性の確保がカギを握っている。
10.Amazonファーマシーより目下の脅威
日経ドラッグインフォメーション(DI)2024年9月号内のInside*Outsideより by かめちゃんAmazonファーマシーより目下の脅威は…
2024年7月、アマゾンジャパン(以下、アマゾン)が、同社のアプリ上でオンライン服薬指導から処方薬の配送までを受けられる新サービス「Amazonファーマシー」を開始した。
オンライン服薬指導を提供するのは、アインホールディングスやウエルシアホールデイングスなど9社が運営する計2,500薬局だという。
●株式会社アインホールディングス
●ウエルシアホールディングス株式会社
●クオールホールディングス株式会社
●株式会社新生堂薬局
●中部薬品株式会社
●株式会社トモズ
●株式会社ファーマみらい
●薬樹株式会社
●株式会社ユニスマイル
アマゾンが処方薬のネット販売関連事業への参入を検討しているとの報道は、2022年に一度流れた。
当時は中小薬局と組んでオンライン服薬指導の新たなプラットフォームを作るという話だったが、最終的に手を組んだのは、大手ドラッグチェーンや保険薬局チェーンだったわけだ。
中小薬局にとって脅威?
「中小薬局にとって脅威だ」「薬局業界の再編が加速する」一口SNS(交流サイト)などでは早速、この話題で持ちきりとなっている。
だが、ある地方都市で地域密膚型の30店舗ほどの保険薬局を束ねた経験のある筆者が、Amazonファーマシーよりも目下、脅威だと感じているのは、患者の自宅近くにある薬局、中でもドラッグストアである。
調剤併設型のドラッグストアは近年急増しており、処方箋を持った患者が、門前薬局からドラッグストアヘと着実に流れている実感がある。
Amazonファーマシーのようないわゆるネットファーマシー※も、この「自宅近くの薬局」に含まれると言える。
※ネットファーマシー:診察を受けて取得した電子処方箋を基に、自宅にいながらビデオ通話で(薬剤師による)服薬指導を受け、オンラインで注文した処方薬を受け取れるサービス。
患者のための薬局ビジョン
2015年に厚生労働省が公表した「患者のための薬局ビジョン」を思い出してほしい。
薬局再編の全体像として、25年までに「全ての薬局を『かかりつけ薬局』へ」、35年までに日常生活圏域でのかかりつけ機能の発揮、「立地も地域へ」を掲げている。
今後、ドラッグストアやネットファーマシーが勢力を拡大していき、薬局ビジョンのシナリオ通り、業界が再編されていくのではないだろうか。
筆者が危機感を抱くのは、「自宅近くの薬局」の利便性を味わった患者は、門前薬局には二度と戻ってこないということだ。
気付けば応需処方箋枚数が2~3割減っていた一という門前薬局が今後続出する可能性がある。
それに加えて、今回のAmazonファーマシーの登場である。
現状、Amazonファーマシーは、調剤も服薬指導も配送も全て提携先の薬局が担う仕組みであり、アマゾンが手掛けるサービスとしての独自色は薄い。
だが、ある一人のインフルエンサーが「これは便利だ」と薦めるだけで一気に流行が作られる時代である。
電子処方箋の広がりと共に、利用者が急増する可能性も秘めている。
既にスマートフォンを使い慣れた団塊世代の高齢者にとっても、利用のハードルは低いだろう。
中小薬局もアマゾンの提携先に加わる?
では、中小薬局もアマゾンの提携先に加わり延命を模索するべきかと言えば、筆者は現状、そこまで慌てる必要はないと感じている。
Amazonファーマシーが対応するのは基本的に電子処方箋が発行された処方のみだが、肝心の電子処方箋の導入は、医療機関に設備負担を強いていることもあって遅々として進んでいない。
また、リフィル処方箋が広がれば、慢性疾患患者が「自宅近くの薬局」に流れる可能性が高まるが、これについても、医療機関側が受診頻度の減少を嫌って発行に二の足を踏んでいるのが実情だ。
ただし将来的にこれらが普及すれば、門前薬局の応需処方箋枚数の減少に拍車がかかるのは確実。
Amazonファーマシーに右往左往する前に、来るべき将来に備え、地域の面の処方箋や在宅の処方箋を積極的に獲得するなど、地に足の着いた取り組みを進めていく必要がある。(かめちゃん)
11.薬局は今より減って薬剤師大量に余るか?
処方箋のオンライン販売化の是非
ネット上では “薬局が減少し、薬剤師も大量に余る”との懸念が指摘されているが、はたしてこのサービスによってどのような影響があるのか。
長野県諏訪市にて「ららくま薬局」を経営する薬剤師の熊谷信氏に聞いた。
約2500店舗の薬局がAmazonファーマシーに対応
「Amazonファーマシー」は薬局・薬剤師たちにどんな変化をもたらすのか
「Amazonファーマシー」は、医療機関で取得した電子処方箋をAmazonショッピングアプリ上にアップロードすることで、オンライン上で薬剤師による服薬指導を受け、処方された薬を自宅もしくは最寄りの薬局で受け取ることができるというサービスだ。
同サービスに対応する薬局は、「アインホールディングス」や「ウエルシアホールディングス」、「新生堂薬局」など9つのグループ薬局で、全国41都道府県にある約2500店舗の薬局が対象となっている。
薬局での待ち時間削減や、薬局に出向くことが難しい人たちにとっては大変便利なサービスだが、〈街の薬局が無くなるのでは…〉〈全国の薬剤師が失業する〉など、ネット上ではこんな懸念点を挙げる人もいるが、果たして本当にそうなってしまうのか。
薬局は緩やかに減少、オンライン処方が進むと薬剤師の需要が減る可能性も
まずはAmazonファーマシーの登場によって薬局のビジネスモデルがどう変化するのだろうか。
「現在、薬局の業態としてメインとなっているのは、患者さんがクリニックで受診した後に、近くの薬局に処方箋を持って行き、薬剤師に処方薬の説明をしてもらい薬を受け取るという『門前薬局』のスタイルです。
Amazonファーマシーの場合、この薬局で行う過程をすべてオンラインで可能にしたというところがポイントです。
こうした医療のオンライン化は、病院が少なく、なかなか診察に行けないような地域に住む人々にとっては重宝するサービスですし、医療問題のひとつの解決策になるでしょう。
今後さらにオンライン診療やオンライン処方は増えていくと予想されますので、門前薬局のビジネススタイルが崩れていく将来はそう遠くないのではないかと思います」(熊谷氏)
薬局が減少していくことは確定的だと語る熊谷氏だが、薬剤師に関してはどうか。
「薬局の減少が、直接的に薬剤師の需要の減少につながるとは考えづらいです。なぜなら、薬局には員数規定があり、処方箋40枚に対して薬剤師1人の配置が必要だからです。
オンライン化が進んでも発行処方箋枚数が急激に減少することは考えにくいですから、今後薬局が減ったとしても、薬局に出勤せずテレワークで働く薬剤師が増えるなど、働き方は大きく変わるかもしれませんが、直ちに薬剤師の需要が減りはしないと考えられます」
一方で熊谷氏は、薬剤師の需要が減ってしまう要因として“薬局の減少”ではなく、“調剤業務の外部委託の普及”が最大の懸念だと話す。
「先程の員数規定ですが、もう少し詳しくお話しますと、薬局薬剤師の場合、厚生労働省が定めた配置基準があり、薬局(店舗型)に配置する薬剤師が1日に処理できる処方箋の枚数は1日平均40枚までとなっています。
例えば1日平均100枚の処方箋があれば、最低2.5人の薬剤師を雇用する必要があるということです。
しかし現在進められている調剤業務の外部委託が一般的になれば、員数規定の見直しの話が必ず出てきます。
そして仮にAmazonがプラットフォームの提供に留まらず、薬の取り揃えや服薬指導などの調剤業務に乗り出すようなことがあれば、その影響は甚大です。
そうなれば、薬剤師の需要が減る可能性は十分考えられるでしょう」
門前薬局のビジネスモデルが普及している現在だからこそ薬剤師の意義は保たれているが、Amazonファーマシーのようなオンライン処方が今後増えれば、薬剤師の意義は大きく揺らいでしまうことになるだろう。
Amazonファーマシーが広まることで薬局の裁量が小さくなる可能性も
薬剤師として薬局を経営する熊谷氏は、Amazonファーマシーに対して感じる“脅威”についてこう語る。
「この新サービスに対応する薬局は、Amazonファーマシー側に処方箋1枚あたりの仲介料を支払うことになっているようです。
今後オンライン処方の需要が増えていけば、Amazonファーマシーは業界大手として、こうした仲介料の相場などの業界水準を作っていく立場になり、制度設計に影響するほどの大きな力を持つでしょう。
そうなると薬局側は言われるがまま。裁量は小さくなり、現在より利益も減少していくのではないかと危惧しています」
では薬局は、今後迎えるかもしれない危機をどう乗り越えるべきなのだろうか。
「現在多くの薬局では、冒頭で説明した『門前薬局』のビジネススタイルが主流となっていて、保険医が交付した処方箋に基づき保険薬剤師が薬局で薬の調剤を行なう『保険調剤』がメインの事業となっています。
しかし今後は保険調剤がオンライン処方にシェアを奪われていく可能性があると考えると、保険調剤以外の収益の源となる事業を見つけなければ、薬局が生き残ることは厳しいのではないかと思います」
「保険調剤に偏重している現状のままでは、薬局としての意義が薄れていく一方である」と語る熊谷氏。
しかし薬局が既存のビジネスモデルに依存している現在、新たなビジネスを開拓することは容易なことではないともいう。
Amazonファーマシーの登場は想像以上に薬局や薬剤師たちに大きな影響力を与えていたが、今後この新サービスがどのような生活の変化をもたらすのか引き続き注目していきたい。
取材・文/A4studio/瑠璃光丸凪 サムネイル/Shutterstock
Amazonファーマシーに右往左往する前に、来るべき将来に備え、地域の面の処方箋や在宅の処方箋を積極的に獲得するなど、地に足の着いた取り組みを進めていく必要がある。(かめちゃん)
「病気が治ると笑顔に戻ります。そして、その家族が笑顔になります。」…ハル薬局の願いです。
「幸福だから笑うのではなく、笑うから幸福なのです。」笑顔を大切に…by 黒柳徹子、「笑門来福」